第九十一話 強化再生
強化再生
僕の当分の間の味覚と引き換えに僕の傷は治っていきました。
「・・へえ、ポーションって、こんなに効くんだ。もう二度と飲みたくないけど。」
「ふふふ、そうね。・・・さて、じゃあカナデはどうしたい?」
「戻りたい!」
「そう、わかったわ、なら、急いでいきましょう。」
「・・・いいの?!」
「うん、多分、ここでカナデを止めない方がカナデにとっていいことなんだと思うからね。」
「そう、なのかな?」
「ええ、きっと、私たち以外のために動くんでしょ?なら、私はそれを邪魔したくないわ。」
「うん。ありがとう。それから、多分僕だけじゃ倒せないかもしれない・・・倒せないから、手伝ってくれる?」
「もちろんよ。」
「わたしは、あまりできることがないけど、何かできることがあるなら。」
「心強いよ、2人とも。じゃあ、戻ろうか。」
そうして、戻ってきた僕たちが目にしたのは地面に倒れた、兵士や冒険者たちの姿でした。
「・・・えっ?な、なんで?あいつは、たしかに強いけど、だいぶ力が削がれているはずじゃ?」
黒い魔力をとことん引き剥がしたり、一度体の殆どを燃やし尽くしたりしたから、まだ、それほど回復はできないと思うんだけど。と、そこまで考えた時点で嫌な予感がして、慌てて、鍵を取り出し、勘に従ってその鍵を振り抜こうとした。そして、金属音がして、鍵は弾かれた。そこには、黒いモヤモヤが溢れ出てきている剣を握る、黒い男らしきものがいた。・・・さっき戦った時よりも強くなってる?なぜかはわからないけど、まずいなあ。




