第八十九話 未来予知
未来予知
「おお、無事だったか。良かった。ん?その嬢ちゃんは?」
僕が2人に散々いじられた後にガウルさんがやってきて、そう言いました。た、助かったけど、遅かったよ・・・。
「えっと、この子はユナ、カナデの大切な人よ。」
「・・・へえ、そうなのか。」
ガウルさんもニヤリとしてこちらを見てきました。
「坊主も隅におけねえな。」
「べ、別にそんなのじゃないし。」
「そんなのってどんなのだ?」
ガウルさんはニヤニヤしてそう言います。
「・・・まあ、坊主が、そこまで明るくなるような相手なんだろ。お前らに何があったのかはわからんがもう離れるんじゃねえぞ。」
いきなり、ガウルさんは真面目な顔をしてそう言いました。
「・・・うん。」
この人には、心を開いても良いと思えた。結奈と再び会っていなかったらどうだったかはわからないけど。
「さて、じゃあ、そろそろ動くか。」
ガウルさんがそう言ったとき、僕の左目に地面から生えてきた黒い触手に、お姉ちゃんが貫かれる光景が広がった。僕は、弾かれたようにお姉ちゃんを突き飛ばした。そして、その瞬間現れた黒い触手によって僕の体は貫かれた。
「なっ・・なん、で、こいつが・・」
そいつは、倒したと思っていた犯人でした。ガウルさんは慌てて剣を抜き、黒い触手を叩き斬りました。そして、僕の体から触手を引き抜きました。引き抜かれてすぐくらいで、血は止まりました。鬼の再生能力は、少し残っているようですね。薄く皮膚を再生させて出血を止めるくらいには。ただ、それ以上は無理そうだ。僕は、お姉ちゃんに抱えられ、その場を離れました。




