第七十三話 絶観忘守
絶観忘守
周りには瓦礫の山が広がっています。そして、お姉ちゃんは、瓦礫に阻まれて逸れてしまいました。戦いが始まってからだいぶ時間が経っているから、巻き込まれた人はいないだろう。っつ、またか。避けれそうに無いので触手を見て霧散させようとしました。しかし、触手は消えることはありませんでした。
「なっ!!ガフッ。」
触手は僕の右胸を貫きました。そして、そのときになって漸く触手が消滅し、僕の右胸には大きな穴ができました。その穴からは、血が溢れ出てきました。僕は迷宮の中で傷が修復されていたときのことを思い出しながら、そのときのように魔力を集めてみました。薄い膜が張られてとりあえずは、血を止めることができました。ただ、迷宮のときよりも明らかに治りが遅い。修復に集中しすぎたのか、左足を触手が貫きました。僕はその触手を掴み、無理やり引き抜きました。そして、痛みをおして動き、相手に接近し攻撃を加えました。それからは、触手を弾きながら攻撃を加えていました。
「アアアアアアアアアアアッ!」
痛みをごまかすため、僕は意味のない音を叫んでいました。
「アアア、ゴフッッ。」
僕は背後から迫ってきた触手に気づかずにくらってしまいました。腹に大きな触手が突き抜けており、それが引き抜かれると僕はそのまま地面に倒れ込みました。そんな僕に先ほどまで霧散させていた黒い魔力が集まってきました。




