第五十二話 獅子奮迅
獅子奮迅
扉の先は、今までと雰囲気が異なり、いかにもな感じでした。
「・・・なんとなくだけど、ここを突破できたら、脱出できそうだね。」
「ええ、そうね。ただ、簡単に通してはくれないでしょうけどね。」
そう言って僕たちは、僕たちを見下ろす巨大な獅子を見上げました。そして、振り下ろされた獅子の右腕を必死に避けました。
「・・・うわあ。」
えぐれた、地面を見て僕は思わずそうこぼしました。
「当たるわけにはいかないわね。」
そしてまた振り下ろされた腕を今度は床に縫いつけようとしました。しかし、手を振り上げた獅子に対して力負けしてしまい、僕は空に打ち上げられました。
「うわあああああああ。」
「カナデ?!」
僕は慌てて、体制を整えようとしましたが、そこに、獅子の左腕が振り抜かれ、僕に直撃しました。僕は、壁にむけて飛んで行き、そして、壁に叩きつけられました。
「カナデ!」
お姉ちゃんは、思わず、そう叫びました。
「ゴホッ・・・拘束しろ、黒縄地獄。燃やし尽くせ、焦熱地獄。」
僕は、炎を纏わせた、黒縄で、獅子を拘束しようとしました。体から、出したものではないため、拘束できるとは、思ってないけど、それでも、少しは邪魔になるでしょう。生命力を大量に消費し、千切られるたびに次々と黒縄を呼び出して火傷を負わせる狙いです。そうしているうちに、僕の体に黒い霧が集まってゆき、そして、僕の体は修復されました。生命力は、ガッツリ減りましたけどね。お姉ちゃんも、魔法で攻撃していますが、あまり芳しくはありませんね。さて、どうしましょうか。




