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死の支配者にレクイエムを  作者: looc
Massa's in De Cold Ground
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第四十六話 一六勝負

一六勝負


身を焦がす炎を操り、ゴーレムを火で包みます。ゴーレムは術者の僕をどうにかしなければとでも考えたのでしょう。僕に向かい一歩踏み出そうとしましたが、その足は、グズグズに融けており、動き出すことはできず、そのまま、完全に融けてしまいました。それを見届けると炎は消えてしまいました。

僕は、今にも消えてしまいそうな意識を必死に保ち、お姉ちゃんのもとへと幽鬼のような足どりで向かいました。お姉ちゃんの近くで僕は倒れ、最期の力を振り絞り、黒縄を呼び出して、お姉ちゃんの懐にあるポーションをお姉ちゃんにかけました。痛みなのか、それとも生命力の枯渇なのか、僕はそのまま意識を失ってしまいました。


リヴィア視点

全身の痛みに意識が戻ってきました。目を覚ますとそこは迷宮でした。

「か、カナデは?!」

ゴーレムと戦っていたことを思い出し、慌てます。カナデは、近くにいました。

「っつ!ひ、酷い。」

カナデは、体中が灼け爛れており、酷い有様でした。口に耳を寄せましたが、呼吸音が聞こえてきません。私は、カナデを救うために賭けに出ることにしました。懐から厳重に封印された瓶を取り出して、それをカナデにかけました。その瞬間、カナデの体はビクンとはね、そして暴れ出しました。

「カハッ、ああああああああああああああああああああああああああああっ、ガアアアアアアアアアアアア・・・」

そして咳き込むと苦しんで、叫び始めました。私はカナデの手を握り、祈ることしかできませんでした。しばらくすると、カナデから黒く色付いた魔力が溢れ出し、私を弾き飛ばしました。先程の戦いの影響で弱っていた私は簡単に弾き飛ばされ、カナデは黒い魔力に包まれました。中からは、呻き声しか聞こえてきません。私は祈るばかりでした。

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