第四十五話 焦熱地獄
焦熱地獄
金属ゴーレムの表面を削っています。が、特に効果があるとも思えないんですよね。
「あっ、また折れたか。」
鍵が折れたので作り直します。12本目だっけ?まだ、作り出すことはできるけど、倒すまでに生命力はもたないだろうな。さて、どうしようか。幸いなことに力は強いけれども、動きが鈍いので、こちら側にダメージはありません。ですが、体力が尽きてくれば、いずれミスをしてもおかしくありません。お姉ちゃんは、風魔法で攻撃していますが、表面を傷つけるにとどまっています。
そうして戦っていると、突然強い眠気を感じ、黒縄が消え去りました。まるでその時を狙っていたかのように、ゴーレムはお姉ちゃんの元へ移動し、腕を振り上げました。僕は慌てて、黒縄を呼び出そうとしましたが、それよりもはやくゴーレムの腕が振り下ろされました。お姉ちゃんは、避けることに成功しましたが、ゴーレムの腕は地面を叩き砕き、その破片は、お姉ちゃんに直撃しました。
「お姉ちゃん!」
僕は、足の骨を折っていることも、今が戦い中だということも忘れ、お姉ちゃんの元へとゆきました。お姉ちゃんには、尖った石が突き刺さっており、大量に血を流していました。
「あ、ああああ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ」
心の底から憤怒が沸き上がり、それに呼応するかのように僕の体は炎に包まれました。
「『さア、開け、地獄門。全てを燃やせ、焦熱地獄』」
その言葉と同時に僕の肌は灼け爛れてゆきました。




