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第四十話 高枕安眠
高枕安眠
僕は目を覚ましました。
「ん?起きた?カナデ。」
「うん、お姉ちゃんは休んで。」
疲れた様子のお姉ちゃんを見て僕はそう言いました。おそらく寝ていないのでしょう。
「大丈夫よ。」
「いいから」
「でも。」
「大丈夫、魔法使えば戦えるし。」
「だ、ダメよ。」
「大丈夫、僕の予想が正しければ、生命力を使い切るなんてことはありえないから。」
「・・・どういうこと?」
「魔法を使いすぎたとき、疲れたことない?」
「ある・・けど。」
「じゃあ、おそらく僕の予想は正しいね。魔力が切れたときは、多分生命力を使っているんだよ。少なくなれば、気絶したりして使えなくなるんじゃないかな?」
「つまり、魔法の使いすぎで死ぬことはないと言いたいの?」
「うん、そう。少しでも良いから休んで。僕はあまり役に立てないだろうから、こんなときくらいは任せて?それと、先に寝ちゃってごめんね?」
「・・・わかったわよ。ありがとう。」
「気にしないで、おやすみなさい。」
「ええ、おやすみ」
そうして少しするとお姉ちゃんは、寝息を立てはじめた。




