第三百五十六話 隔離空間
隔離空間
「・・・一度撤退しましょうか。」
僕はみんなに聞こえるようにそう言った。
「・・・わかった。・・・確かにその方が良さそうだ。このままじゃそれこそ、倉崎さんの魔法しか頼りになるものがないからね。・・・何人かに来てもらえば勝てるだろうね。・・・よし、じゃあ、奏くんよろしくね。・・・少しの間は攻撃防いでおくから。『英雄化・ペルセウス』そして、防げ、『イージス』。」
『イージス』か。ギリシア神話に出てくるすごい盾だね。それなら大丈夫そうだ。・・・さて。
「『我が手に来れ銀の鍵。』・・・銀の鍵って・・・あれだよな。・・・大丈夫かな。・・・まあ、何もないといいなぁ・・・『門よ開け。』・・・あれ?『門よ開け』・・・『門よ開け』!!!・・・っつ!!何故?・・・何で開かない?!」
「奏くん!どうしたんだ?!」
「転移ができない・・・いや、違う・・・この空間から抜けれない。」
「なに?!」
「ほら、いつのまにか火柱があがっていて直接通ることはできないし、そこより先に門を開こうと思うわ手も全くできない。・・・初めてやる挑戦だし失敗しているだけの可能性もあるけど・・・違うね。ここから外へ出ないようにする転移ならできるから・・・もしかして、世界から隔離されているのか?」
・・・僕の『鍵魔法』による『銀の鍵』はまあ、あの神話の神のあらゆる空間に接しているっていうところから転移って形になっているんだろうけど・・・そこまで万能じゃなくて僕が知っている場所で、さらにこの世界にしか転移できないんだよ。・・・まあ、あの神は時間も空間も超越した存在らしいし、そんな力を持ってしまったらもはやただの化け物だろうしね。・・・問題は世界が隔離されたらそこから出られないって問題なんだよな。・・・困った。




