第三百三十三話 色欲事件
色欲事件
「ところで、何故それが『物質主義』によるものだと?」
「まあ、話を聞いて想像するに、物質をどうにかするような力であるのは間違いないじゃろ。・・・後は、知りうる事件を見比べて一番しっくりきたものを選んだだけじゃ。・・・無論、違う可能性もあるがの。」
「なるほど。」
「うむ・・・よし、では、『色欲』じゃな。これはまちがいなく、旧アルエリア小国群の一国家ベルズ小国での十年前の事件のことじゃろう。」
「アルエリアって・・・。」
「そうじゃな、今では夢の国などと呼ばれているアルエリア連邦となっておるの。・・・じゃが、昔はアルエリア小国群といって、多くの国が集まっていたのじゃ。」
「へえ。」
「ベルズ小国が滅びてすぐくらいに相互防衛条約を締結し、その後一つの国となり名を改めることとなったのじゃ。」
「ちなみにどんな事件ですか?」
「一人の女王による独裁じゃよ。何があったかはわかるか?」
「・・・多分、全女性の奴隷化と、全男性の洗脳とかそんな感じですか?」
色欲、独裁というワードから性格を想像するにそんな感じではなかろうか?
「うむ。正解じゃ。・・・よくわかったのう。そう、ただ快楽のみを求めた女王は国を乱して淫したのじゃよ。・・・女王の名前はリリス・ペルサーツ・ベルズ、傾国の女王リリスじゃ。」
・・・名前がぴったりすぎる・・・。




