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第十四話 悲愴
悲愴
「魔法は、まず、どんな魔法を使うか考えて、次に、魔力を込める。まあ、慣れてくれば、この辺は一緒にできるようになるけどね。そうしたら、あとは、想像で魔法を制御するだけ。・・・どう?わかった?」
「うん、だいたいわかった。ただ、魔力を込めるってどうやるの?」
「ああ、そっか、えっと、魔力はその大半を心臓の部分に溜め込んでいるのだけど、まずは、それを動かせるようにしましょうか。」
「うん、わかった。」
「まずは、探してみて?」
「んー・・・・・・あっ、あった。みつけたよ!つ、次は?」
「はやいね。次は、それを動かすのだけど、カナデの魔力を私の魔力で動かすから、それを感じてみて?」
「わかった。」
「よし・・・・・・あら?」
「どうしたの?」
「いえ、全く動かすことができないの。」
「えっ?なんで?」
「わからないわ。」
「でも、前に、魔法らしきものを使えたよ?」
「うーん、多分なのだけど、一応、体中のどこにでも、魔力はあるの。心臓のものに比べて量は少ないのだけどね。」
「て言うことは、あまり量を使えないってこと?」
「そう言うことね。」
それは、残念だなぁ。




