第百二十四話 電光雷轟
電光雷轟
「これが、黒い球体ですか。禍々しいですね。」
「俺たちは周りの魔物を狩っているから、任せたぞ。」
「ええ、わかりました。頑張ります。あと、私の体を守っておいてください。集中しますので。」
「坊主、できるか?」
「うん、任せて。」
「そうか、ならよろしく頼むぞ。まあ、魔物を後ろに通すつもりはないがな。お前らもだぞ。」
「わかってますよ。」
「当たり前じゃないですか。」
「そうだな、もし一匹でも通してしまったら、王都の周り100周な。デニ坊が。」
「・・・ちょっと待て!なんで、俺なんだよ。」
「なんとなくだ。」
「酷え。おい、絶対に通すんじゃねえぞ。」
「それは・・・」
「フリじゃねえからな。ガチでやめろよ。」
「わかってるって。・・・さて、じゃあ、やるぞ。」
「おう」
彼らの奮闘もあり、こちらに抜けてくることはありませんでした。その間に魔法使いの女性、セラさんは、魔法を完成したようです。
「離れてください!・・いきますよ!ほとばしれ『雷花』!」
黒い球体のところで白い光が弾けました。オゾン臭が漂ってきたのでおそらく放電でしょうかね。・・・うわあ、地面がえぐれてる・・・怖っ!だけど、どうやら、ちゃんと消滅したようだね。・・・おっと。僕はふらっと倒れたセラさんを黒縄で支えました。




