第0話 メール
始めまして。華蔭と申します。
この度、初めて投稿させて頂きました。
頑張って続けていこうと思いますので、よろしくお願いします。
目が醒めると、そこは森だった。
咽返る様な緑の匂いが、俺の肺を満たしていく。
「・・・マジかよ」
額に手を当てて俺は呟き、自分に起きた出来事を思い返してみる。
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「・・・・・・ん?」
仕事から帰宅し、いつもの習慣でパソコンに電源を入れて立ち上げた俺は、メールボックスにメールが届いてるのに気が付いた。
「誰からだろう?」
一人暮らしを始めて5年。現在彼女無しの俺にパソコン使ってメール送って来るなんて、個人じゃなくてゲームか何かのダイレクトメールくらいしか無い。
俺はパソコンに向かい、マウスを操作してメールを確認してみた。
「差出人は・・・・・何だ?コレ」
メールの差出人は不明。名前はおろか、先方のアドレスすら表示されていなかった。
「おいおい。まさか、ウィルスじゃないだろうな?」
これは開くのは危険だと判断した俺は、そのまま削除しようとした。したのだが・・・・。
「!?」
ポン・・・と音が鳴り、勝手にメールが開いた。
メールを開く動作なんて、何一つしていないにも関わらず・・・だ。
これはマジでウィルスの可能性があるんじゃないだろうか?
と、開いてしまったメールを見ながら思っていたのだが、そのメールの内容に思考が停止してしまった。
メールの内容は・・・
『 護って下さい 』
「んん?」
何だコレ?
たった一文だけのメール。
その内容は、全く意味の分からない内容だった・・・。
「何だよ・・・・コレ」
護って?
誰から?・・・・・何から?
誰を?・・・・・・何処を?
意味が分からない。
差出人が不明なら、内容も意味不明。俺が思考停止するのも仕方が無い。
「ん~~~~~~~~~~~・・・・・・・・ん?」
モニターの前で悩んでいると、そのメールの中に、あるモノを見つけた。いや、見つけてしまったのだ。
意味不明な一文の下の方に・・・。
『Y/N』
「いやいや。・・・・・・・・・・・イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ」
それはない。さすがにソレは無いだろうと頭を振る。
でも、やはり気になるからマウスを操作し、カーソルを移動させると・・・。
「クリック出来るのかよ」
ハァ・・・と溜息を吐き出し、天井を仰ぎ見る。
椅子の背に体重を掛けると、キシリと音が鳴る。
何なんだ?このメールは・・・。
俺のパソコンに送られてきたという事は、俺に対してのメールなのだろう。しかし、内容が全く分からん。
護るって言っても、俺にはそんな力は無い。
そりゃ男だから、喧嘩の一つもした事はある。あるが、そんなのは所詮、素人の喧嘩だ。誰かを・・・何かを護るなんて、出来る訳が無い。
でも・・・・・・・・。
「気になるんだよなぁ」
俺の心に、何かが引っ掛かっていた。
ソレが何なのかは分からない。でも、何かが・・・こう、モヤモヤしたモノが心の中にあった。
「・・・・気になるなら、ものは試しだ」
俺は意を決して、カーソルを『Y』の位置まで移動させ、
「おりゃ!」
カチリとクリックした。
『ありがとう』
「え?」
頭の中に、綺麗な声が響いた。
俺は驚きの声を上げたが、そこで・・・・・・・
意識が・・・・・・・
途絶えた。
いかがでしたでしょうか?
文才が無いのは、自分でも痛感しております!
でも、頑張って書いていきますので、生暖かい眼で見てください。
ご指摘、ご感想等頂けたら励みになります。