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僕っ娘ヒロイン  作者: 雪兎
1学期
6/14

6 ラッキー?アンラッキー!

二次元こそ正義だ

by雪兎

何だろうこの状況

俺逃げていいっすか?

現実でラッキースケベに遭遇するとかさラッキーじゃなくてアンラッキーだよ

どうせアレでしょお約束で俺がめっちゃ殴られるんでしょ

知ってるよそんなこと

──そう、今俺は下着姿の女の子に遭遇している

文芸部の部室でだ

入部二日目でコレって...

それ以前にこの学校入って二日目だぜ

早速変態のレッテル貼られちゃうよ

俺の好感度マイナスからスタートですかそうですかもう諦めて殴られますよ

オラァ、本気でかかってこいや

やっぱ軽くお願いします

俺こと網本辰がどうしてこうなったかというと遡ること七年

嘘、遡ること五分


「歌梨、高田部活行こうぜ」

俺は歌梨と高田と一緒に部活に行こうと思い誘った

「ナニ本くんすまないが私と歌梨はさっき美菜ちゃんに呼ばれたんだよ」

「ごめんねたっちゃん」

別にいいし、俺一人で行けるし

「そうか、高田は怒られないようにしろよ」

「何で私だけ」

仕方ない、一人で行こう

そういえば、文芸部ってほかに誰かいるんだよな

そこに一人で入るのは難易度高い気がする...気まずいなぁ

そうこう考えているうちにもう部室に着いてしまった

本当近ぇよこの部室

もっと遠ければよかったのに

俺はまだ知らなかった

気まずくなるのなんてどんなに楽だったものか

部室の扉を開くとそこには下着姿の金髪ツインテールがいた


そして現在にいたる

マジでどうしよう

謝ろうかな

でもな、完全に俺悪くなくね

だって鍵かかってなかったじゃん

しかもさこの金髪ツインテ何着ようとしてるの?

もしかしてそれメイド服じゃね?

もしかしなくてもメイド服じゃね?

何してるんですかこの人

しかもこの人俺が見てしまってからずっと固まっちゃってるんですけど

一分くらいたったと思うんだけどな

それとも俺この場に居たくなさすぎて時間感覚おかしくなったんかな?

あれ?もしかしてこのまま扉閉めたらなかったことになるんじゃね?

そぉっと扉を閉めた

厳密に言うと閉めようとした

閉まる直前にツインテが動きだし俺を部室に入れ扉を閉めた

金髪ツインテがハァハァと息を切らしながらやってやったぜという感じの顔をしている

──どうしてこぉなったぁ

コレだれか入ってきたらヤバイ状況だよもう

変態のレッテル貼られるどころか捕まっちゃうよ冤罪だよ

ようやく息を整えたツインテが俺のことを縄で縛り始め...

いやいやいや何やってんのこの子

バカなの?変態なの?死ぬの?

てかそもそもなんで文芸部室に縄なんてあんの

そうこう考えてるうちに縛り終えちゃってるよこの子

何て手際の良い子なの

そうじゃなくて何で俺抵抗しなかったの

まさか俺、Mだったのか...

うん、違うよ絶対違う誰がなんと言おうと違う

アレだよアレ考えてたら縛り終えてただけだから

うん、その通りだわ

だって俺歌梨をいじるの結構好きだもん

なんだもんキャピッ

すみません今の無しで

あ、いつの間にかツインテちゃん着替え終わってんじゃん

メイド服にだけどさ

「べ、べつに下着姿で尋問するのが恥ずかしくて着替えたんじゃないんだからね」

テンプレのツンデレさんでしたか

金髪×ツインテール=ツンデレですもんね

そうですよね常識ですよね

しかもこの子尋問って言ってたよね

制服姿の男の子が縛られてメイド服姿の女の子に尋問される絵ずらってどうなんだろうな

アウト?セーフ?よよいの..じゃなくてさマズいよねそれ

「あの、すみませーん制服姿の男の子縛られてがメイド服姿の女の子に尋問されてるところを普通の人が見たらどう思うと思いますか?」

金髪ツインテは迷うことなく

「変態だわ」

と言った

そう思うならほどいて欲しいな

「あ、間違えた大変だわ」

どういう間違えですか

意味だいぶ違いますし最初の方が合ってると思うんだけどな

「べ、べつに変態だと思ったんじゃないんだからね」

たぶん思ってたな

あと、思ってなかったら頭の中ヤバいと思うぞ

「それにさっき鍵閉めたし大丈夫」

「それなら着替えるときから鍵閉めといてくださいよ」

「この部活に男子なんていないから鍵を閉める必要なんて...」

おっと、詰まったね

この子俺が入部したこと聞いたけど忘れてたとかそういう感じかな

「べ、べつにこの部活に男子が入部したことを聞いてたけど忘れてたとかいう訳じゃ無いんだからね」

予想的中

「そ、それに普通ノックぐらいするのが常識じゃないですかね」

「あ、それはすいませんでした」

「ご丁寧にどうも」

「とりあえずこれほどいてくれませんか」

すんなりほどいてくれた

最初から頼めば良かったな

「えっとさっきはごめんなさいね変態だと思ったからつい」

「いいよいいよ覗いたのは俺だしさ」

「私は一年の上島鶴海(かみしまつるみ)新入部員の人でしょ?よろしく」

「俺は二年の網本辰よろしく」

「え?先輩だったんですかタメ口ですみませんでした」

「いいよいいよ部活歴でいったら俺の方が後輩だしタメのままで」

「そうですかじゃあタメでいくね」

これからよろしくという意味で俺は上島と握手を交わした

その時扉がガタガタと動いた

「あれ?扉閉まってるな。ナニ本くーん居るかい開けてくれー」

あ、鍵閉めてたんだったな

鍵を開けてやった感謝しやがれ高田

「たっちゃんどうして鍵なんか閉めたの?」

うん、何て言おう

「澄川先輩それならこの辰くんが私が着替えているところを覗いてなんやかんやで閉めたんです...ハッ」

コイツ全部言いきってから自分がやらかしたことに気づきやがったよ遅いよ

間違ってないんだけどさ

そんな感じに断片的に言ったら完全に俺が覗いて閉めたみたいじゃん

閉めたのお前じゃん

しかも辰くんってなんだよタメで良いって言ったけどさ普通網本だろ

「たっちゃんの浮気ものぉ」

そう言って歌梨は出て行った

いや、付き合ってないからそんな浮気にもなってないんだけどな

「むふふふふ、ナニ本くん浮気しちゃったんだぁ。クススス」

いや、高田うぜぇ

マジでうざいわぁ

「辰くん澄川先輩と付き合ってたんですか!?」

いや、違うから

こんな場面だとそう思うのは仕方ないけどさ違うからね


このバカたちを説得するのに二時間かかった

ちなみに途中から入った久米川先輩は俺がバカどもに説明してる場面を見ただけで状況を理解したらしく「あなたも大変ですわね。これからもお願いしますわ」と俺に言って部室から出て行った

いや、助けてくださいよ


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