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第二話 接触

「起きろ起きろ!」


「あんだよ……?」


「あ、隊長起きてください!」


「あ、どうした?」


「所属不明の軍に取り囲まれています!」


「なんだって!?」


「すでに手の空いている者で応戦態勢を整えています!」


小鳥遊は幹部用のテントから飛び出す。周りの岩場を見渡すと、昨日の茶色の戦機や歩兵が周囲を取り囲んでいた。部下から89式小銃を受け取った小鳥遊は、一機だけ色の違う戦機に向けて銃口を向ける。


「貴様らは何者だ!?」


小鳥遊が銃口を向ける機体の横、搭乗員と思わしき40代くらいの女性が、威厳を轟かせながら問いかけてきた。小鳥遊は一目でこの女性が歴戦の闘士であると見抜いていた。


「我々は、日本国陸上自衛隊、東部方面隊、特別機動機械科、ロメオ隊です!」


「は?ニホン国ジエータイロメオ隊?なんだそれは!?」


「日本という国家の防衛組織であります!」


「ウェールズ連邦軍ではないのだな!?」


「違います!」


「そうか、なら貴様が最高責任者でいいのだな!?」


小鳥遊は同じ二等陸尉の名倉を振り返るが、名倉は目で「お前だ」と訴えてくる。小鳥遊が女性に返事をすると、女性は周りの歩兵の制止を振り切り小鳥遊たち陸自隊員たちの前に飛び降りてきた。そのジャケットの肩には、日本の紅葉がプリントされていた。


「総員、銃を下ろせ」


「隊長!?」


「いいから下ろすんだ」


自衛隊員たちは小鳥遊の指示で銃口を下げる。


「スローザス王国軍、近衛大隊、陸戦機隊の隊長、クレハ・リジェスタ中尉だ」


「(紅葉?)クレハ・リジェスタ中尉、自分は小鳥遊純二二等陸尉であります。階級は諸国では中尉となります」


「ほう、中々興味深いな。タカナシ殿の陸戦機はなんという?」


「陸戦機?あれのことですか?」


小鳥遊は後ろの20式陸上機動戦機を見据える。


「20式陸上機動戦機、自分たち陸上自衛隊の主力戦機です」


「ニイマル式、貴官らの兵器に固有名詞はないのか?」


「自分たちの兵器は正式採用された年に基づいて呼称されます。こいつは2020年に採用されたので20式と」


「待て待て、2020年だと?」


「もしかして、全く違う年と?」


「あぁ、今は825年。お前たちは1500年近く未来から来たというのか?」


「は、825年!?」


銃を構える陸自隊員たちはクレハの言葉に驚愕する。それもそうだろう、彼らの世界でいう825年は平安時代前期、よほどのことがない限りこの世界の人類は、本来なら馬上で弓を射っているはずだ。


「お互いわからないことばかりですね」


「そうだな、詳しくは王都で話さないか?」


「我々と敵対する意思はありませんか?」


「無論、完全に警戒を解いたわけではないが、少なからず貴官のことは信頼している」


「わかりました」


小鳥遊は部隊に指示を出し、クレハに続いて壁で囲まれたスローザス王国の王都へと向かう。

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