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72~2/14  作者: えむ
第6章
25/25

02

 ただ、全てがすべてではない。

 自己完結で終わっていいもの。それとは別で伝えなければいけないこと。見極めは個人個人の考えだから一概にどうこうは言えないが、でも、それでも、想いは何かにぶつけるためにある。

 叶うのが一番幸せなのだけど、吐露して晒して、傷付くことで気付くこともあるのかもしれない。

 幸か不幸か今年の二月は一日多い。

 願わくば、あの姉弟にも閏というか幸せを。そう思いながらベランダで煙草をふかす杏子だった。

 これで二月十四日の物語りは終わり。

 教訓も何もない物語りは、終わりである。

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