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邪魔が入るのだりいんじゃ!

「ちょっ、本当に! 止めてください!!」

 

 あ? 


「なんじゃアリア。間になんか入ってきおって、危ないじゃろうが。すぐ終わるけえ、後ろで待っとれ」


「そういう訳にはいきません! フレデリカ様。やはりウィリアム家ともめ事になるのは避けた方がよろしいかと思います! トマス様も、生徒間での決闘は、下手をすれば退学になるんですよ?」


「え」


 そ、そうだったんじゃ……。知らんかったわ。てかワシ、割と喧嘩してきたような気がするんじゃが、大丈夫なんか?


「ふん。俺様には関係ない。なぜなら俺様はトマス・ウィリアムだからだ」


「何が言いたいんじゃボケ。全く理由になっとらんじゃろが」


「十分理由になっている。お父様はこの学校に多額の出資をされている。つまり俺様は何をしようと自由。逆らえる者もいないから事実を改変することももみ消すことも可能なのだ」


 ほーん。難しい事はよー分からんが、つまり。


「結局スネかじりじゃろうが」


「何を!」


「おみゃあの言ってんのは全部己の力ちゃうじゃろが。じゃからスネかじり言うとんじゃボケ」


「お、お前だって相当な位の家系だろう!」


「そうじゃ。じゃからこの学校にも通えとる、バカなのに。その点アリアはすげえぞ。ワシらみたいな家柄みたいなんないんじゃから」


「ああ。お前が噂の。この神聖なる学校に、何故薄汚い下民が入学してきたのやら」


 ……ワシは今、アリアの後ろ姿しか見えん。じゃが絶対悲しそうな顔をした。まだそんなこと言われたら、悔しいじゃろうが。


「……おどりゃタダじゃ済まさんけえのお」


「何故お前が怒る? お前も自分がより綺麗に見えるように、その下民を側に置いているのではないのか?」


「ワシは一人で十分美人じゃからそんなんいらんわ。あと、ワシは生まれたとこがどうとか、そういう話大嫌いなんじゃ。なにが悲しくて親の型にはまらないかんのじゃ」


 やれ勉強しろだの、嫁に行けるように花嫁修業しろだの、大人はいつも五月蠅いんじゃ。自由なワシらの邪魔ばっかしよる。この世界の身分もそうじゃ。ワシはそんなそーもないもんに縛られとうないんじゃ。


「あー。クソ。これじゃ収まりがつかんのお。アリア、悪いがやっぱ喧嘩じゃ」


「俺は元から止める気など無かったがな。かかってこい。俺様は女だろうが容赦はしない!」


 腹立つ。足腰立たんくなるまでブチ回しちゃるッ!


「待つんだ。フレデリカ。暴力はいけないと言わなかったかな?」


「あ?」


「あ、アスラン様……」


 アスランか。何しに来たんじゃ。


「おや。君はウィリアム家の。トマス、だったかな」


「ぐっ、アスラン……様。これはフレデリカが始めた事でございまして」


「なんじゃ。急に下手になりおって、ダッサイのお」


「う、五月蠅いぞ!」


 あれだけ態度のデカかった奴がこんなにちんまくなるとは。アスランやるのお。


「君たち。ここでもめ事は止めて貰いたい。決闘などもってのほかだ。フレデリカ。アリアのタメなのかも知れないが、喧嘩っ早いのは良くないね」


「あ? んなもんおみゃあに言われる筋合いはねえ」


 なんじゃ。トマスが青ざめとる。アスランがそんなに怖いんか。


 まあええわ、もう。


「あーあ。シラけちまった。行こうぜ、アリア」


 ちったあ楽しめると思ったのに、つまらんのお

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