バトル!
しばらくすると、葉が紅を連れて戻ってきた。
「さっ・・・沙來・・・!?」
紅が凄くびっくりしている。
しょうがないので何か喋ってやることにする。
「えっと・・・久しぶり?」
紅は明後日の方向を見ている。
「お前さ・・・さっき隣にいなかった?」
え・・・さっきの、紅だったの・・・!?
だからなんか見覚えが・・・
リンウォンランローン♪
・・・謎のチャイムが鳴った。
「あ、そろそろ始まるみたいだね!」
葉が言うと、紅がため息を吐く。
私は表情を変えない。
アナウンスが流れた。
「間もなく クラス分け対戦が 始まります」
「開始 十秒前から カウントダウンを始めます」
最後の30人までは、必ず残る。
「よし、頑張ろうね!」
葉が言う。そしてカウントダウンが始まる。
「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、」
最初は、とりあえず・・・
「Go!」
逃げる!
私は、ゆっくりと走り出した。
「沙來っ!」
葉と紅がついてくる。
私は走りながら言う。
「とりあえず、人気のないとこ探す!」
と、葉が隣に並んで言う。
「そうだね!じゃあ、僕についてきて!」
紅は私のすぐ後ろについてくる。
――約10分後――
「この辺が良いかな?」
やっと止まった。・・・しかし。
「あれ?君たち、何しに来たの?」
・・・先客がいた。
「人いるじゃんか!」
紅がめんどくさそうに言う。
私は言う。
「じゃあ、やるしかないね?」
相手も頷く。
一応、紅と葉に聞いておく。
「1対1だけど・・・私でいい?」
紅「どーぞどーぞ」
葉「頑張って・・・!」
そして相手に向き直る。
「じゃあ、この石が地面に落ちたら開始ね」
私は石を投げる。
・・・トスッ・・・
とりあえず、相手の動きを止める!
「花開き、我に力を。花笑、今、鮮やかに!」
私は蔓薔薇の蔓を出す。そして相手の足に絡める。
「っ!?な、何これ・・・!?」
私は蔦を伸ばす。相手は蔦を切ろうとする。
棘生えてるんだけど・・・
「痛っ!」
案の定、棘が刺さったらしい。
蔦が相手の手まで絡まる。
・・・と。
サラサラサラ・・・
相手が、消えた。砂のように。
そして。
リンウォンランロ~ン♪
「只今 残り 60人と なりました」
「ここからは A組に なります」
え?じゃあ、今の人って・・・
「今の人、B組の1番になるんだね・・・」
葉が頷く。紅が言う。
「そうだな」
なんか・・・微妙だな・・・
「でもまあ勝ったんだから、次行こうよ~」
葉が言うと、2人で頷き、3人で歩き出した。