第4.5話 俺の日常へ侵食していく少女
俺はいつものように学校へ向かった。美咲と拓海に挟まれ、話をしながら歩いた。話の内容は「あの〇〇〇ってアニメ面白いぜ」とか「お前、リア充じゃねえの?!まじか…」とか、どうでもいい普通の話だ。
俺が通っている学校は戸神高校という公立高校でまあそれなりに頭の良いところだ。大学の進学率が高いから一応進学校ってことになってる。なぜ俺がこの高校に入学したかっていうと、家が近いし、さっきも言ったように頭の良い高校だからというごく普通の理由だ。
学校に着いた俺たちは玄関で靴を履き替え、教室へ向かう。美咲も拓海も同じクラスだから学校に着いても一緒だ。教室に入り、自席に座る。しばらくするとチャイムが鳴り、担任が焦りながら教室に入ってくる。日直が号令をかけ、HRが始まる。またチャイムが鳴り、HRが終わる。またチャイムが鳴り、1時限目が始まる________________
そういうのを繰り返しているうちにあっという間に学校が終わる。
帰り道、また同じように話をして同じメンバーで帰る。
「「「じゃあね!」」」
途中の分かれ道で3人それぞれ別の道へ。
家に着いたら、自分の部屋へ向かい、そこでスマホをいじる。
それが俺の日常だ。いや、日常だった。
でも、日常はある少女と出会ってから大きく変わってしまって…
“アレスへ転移”
そう念じると周囲が青い光に包まれ、景色が殺風景な俺の部屋から中世の街並みへと姿を変えた。ふとスマホを見る。時刻は17:05。その隣には“圏外”の2文字がある。
ベクトハルスの首都アレス、この街で唯一の時計台で俺はある少女と待ち合わせをしている。時計台の近くまで行くと桃色の髪をした少女が時計台の下にいた。目が合った。
「翔太さん、遅いですよ。もう5分も遅刻です。」
綺麗な顔と可愛らしい声でそう言われた。
そう、俺は普通の高校生だった。クラスでも目立つことのない、普通の。
しかし、異世界から来た少女、ハンナとの出会いによって、俺は救世主呼ばわりされ、彼女の国を救わなければならなくなってしまった。
最初は理解出来なかった、といっても今も理解出来ないところはあるのだが、彼女の話を聞いているうちに、
「彼女を救いたい」
そう思った。
今日何故ここに来たのか、それはこの前解放した魔力を使って魔法を自発的に発動する方法を実際に敵と戦ってハンナに教えてもらうためだ。
「じゃあ、行きましょうか?」
「うん!行こう!」
静かな街に二人の声が響いた。
どうも、結城カイン*です!
最近知り合いの小説書いてた人が執筆活動やめちゃって、「俺の分まで頼む!」って言われてちょっと気合い入ってます!w
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ではでは、また次話でお会いしましょう!(*゜▽゜)ノ