始まりの一幕
俺は佐藤龍二、今日から高校1年だ。
自慢じゃねぇが喧嘩負けなし、女にもモテモテ。
リア充過ぎてたまんないぜ、今日も相棒と無敵に素敵するつもりだ。
「よう!龍二、今日は初日ぜよ。舐められんように飛ばしてくぞ!」
こいつは相棒の伊藤大河だ、身長は小さめ顔は可愛い系だ。
こいつは見た目によらず根性がある一本気で男前だ。
筋の通らない事は見逃せない必ず助けに入るんだ。
が、如何せん喧嘩の腕は追いつかないそんなこいつをほっとけなく構ってたらいつの間にか相棒になっちまった。
「お前はあんま強くないんだ無茶はすんなよ」
「そん時は助けてくれるんじゃろ?」
そんな軽口を叩くがこいつはどんなにやられようが助けは求めない。
自分のケツは自分で持つ、そんなカッコいい奴なのさ。
そんな事を考えていたら校門が見えて来た。
何やら騒がしいな。
「おい、嬢ちゃんよ。先輩の学ラン汚して何も無しかい?」
「いぇ・・・、ごめんなさぃ・・・。」
「御免じゃすまぇんだよ!オラ!コイや!いっぱい教えてやんぜぇ~」
地味目な女が先輩数人に絡まれてんな、良くある事だいきなり揉めたくないな。
「ちょっと待ちな!下衆な連中ぞ、目が腐る。」
「てっめぇ、先輩相手に何上等くれてんだ?かますぞコラ!」
「は!一つや二つ上で王様気取りけ?程度が低すぎて笑いが止まらんぞ!」
あははは、と強烈な啖呵を切りやがった!
相手は3人か、そんじゃまぁ!
俺は高身長を活かして左のツッパリに前蹴りをかます、見事に鳩尾に決まりよろめく。
そのままそいつの顔面を踏み台にして右側の茶髪の後頭部にソバットを炸裂させた!
二人のツッパリは気絶してその場に崩れ落ちた。
さて・・・と、どうなる?
残された先輩は動揺してるようだが後には引けない。
そもそもココでイモ引く奴は突っ張らない。
どうやら大河とタイマンを張るようだ。
まぁ、そうだよな・・・。
当然身体的に劣る大河は相当殴られている、しかもまだ相手は無傷だ・・・。
う~ん、どうしよう?
手を出したら怒るよな・・・。
遂に先輩が勝負に出た
「雑魚が!調子乗ってんじゃねぇよ!!」
ポケットから警棒を出して殴りかかる、こいつは喰らったらまずい。
大河は迷わず自分から飛び込み額で受け止める!
鮮血が飛ぶが気にせず相手の首を掴み締め上げる。
先輩は白目を剝き気絶した・・・。
そう、こいつは握力だけは凄い、リンゴを割れるのだ。
「折角の獲物もクズが使えばおもちゃじゃ、魂こもらん拳なぞなんぼ喰らってもいかくなか!」
ありきたりな硬派ヤンキーの台詞を大河が声高に言う。
こいつには絶対にいえねぇ。
俺がお前に、ときめいちまってるなんてな・・・。