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ラストバトル2

遅くなってしまいました。

申し訳ないです

その竜巻はオリジナルを飲み込んで肉体を裂いていく。

「がああああああああああ!!!!!!!!!!」


声を出したことで喉が裂かれ、腕の筋が千切れていく。


「ラストおおおおお!!!!!」


左手で右腕を支え竜巻を安定させてオリジナルを打ち上げていく。


身体が裂けていきあと少しでちぎれ飛ぶというところで、先に弾けたのは司の肩を含めた右腕だった。


その火力と反動に身体がついて行かなかったのが原因だろうか?その弾けた時の衝撃で、司の身体は槍と反対側へと吹き飛び試作品5号(プロト05)の目の前に受け身も取れずに転がり伏せた。


「ゼロワン・・・・・・?」


筋肉も気づいていないのか、それとも弾けたことで腕全体から出血がない。


試作品5号(プロト05)が触れた時オリジナルも天井から落下し仰向けに倒れこむ。


「がっはっ!——————」


身体全身にひびが入り僅かな呼吸でも身体が悲鳴を上げてしまう。出血も相まって痛みを感じたまま過呼吸に陥っていた。


「ヒューヒューヒュー———」


なんとか息だけでも整えようとするも思うようにいかなかった。


オリジナルが能力を起動させるほどの体力がないためか、瞳も意識を失い倒れこむ。ゼロツーはそれを滑り込むようにして抱き抱え司の元へと足を進める。


「はぁはぁはぁはぁ・・・・・・どうして・・・・・・どうして殺さない」


「契約がお前にある以上殺せば契約は破棄される。そうなればこの子はもう一度死ぬわけだ。せめてゼロワンが起きるまでは生きて貰わないと困る。それに俺の目的はゼロワンが全力を出せる状態にすることであって、お前はそのついででしかない。死にたいなら契約を外してから殺してやる。それまで待ってろ」


オリジナルへ顔を向けることもなく自分の言いたいことだけを吐き出して司の前に立つゼロツー。


「2人とも動けるな?目標の内のひとつを確保。撤退する。ゼロワンは2人で運べるか?」


「う、うん」


「そうか。じゃあ行くか」


「こ、後悔するぜ?放置したらどうなるか」


「後悔はとうの昔から今もし続けている。お前ごときがそれに変わる後悔なんぞになるわけがないだろ。一度は命を捨ててでも無関係の人間を救ってみろ。そうしたら対等に考えてやる」


3人は2人を抱えて階段を降りていく。無視されたオリジナルは吐血しながらも立ち上がり身体を燃え上がらせる。


「俺を放置するのはいい。だけどな!ここは俺の所属場だそう簡単に帰れるわきゃねえだろ!全部隊通達!1人も逃すな!倒したらそいつらを好きにしていい!」


オリジナルの声の後に武装した兵士たちがゼロツーたちに向かい、射撃を始める。


ゼロツーの腕を銃弾が掠る。抱き抱えた瞳に当たらないように避けるものの、銃弾の数が多く完全には避けきれない状態だった。


「ゼロツー!」


試作品5号(プロト05)は振り返りゼロツーを見るが、それに対して睨みつけることでこちらへ向けないようにする。


「(殺しておけばここまでは酷くならなかったか・・・?)」


頬を掠る。膝横を掠る、スポイドから出す液体のように膨らんだ血が流れ出す。


「お前ら手を抜くな!殺して——————」


ガラスが割れ、オリジナルの声を遮る。


何人かがガラスが割れた原因へと銃口と視線を向ける。


その原因は、顔を全て隠すような仮面を被り、髪の毛まで隠しているため外から見た情報だけだが、分かったのは、身体つきからして男性・・・それしか見つけることが出来なかった。


男はゼロツーたちと銃弾の間に入り銃弾を弾き飛ばす。


「・・・・・・」


オリジナルは部下たちに指のみで指示を与えその場から移動させた。


「てめえなにもんだ」


『会長グループのものだよ』


発した声は機械音声でその男見分けることには使えなかった。


「会長グループの人間ならなぜ邪魔をする!会長グループの会社が攻撃を受けているんだぞ!」


『襲撃側も会長グループだからな。それに先に攻撃したのはそちらだろう。逆だったらまた違ったかもしれないが』


男は右手に拳を作りそれを腰に左手を広げて前へと伸ばす。臨戦態勢というやつだろう。


『やつらに勝ちたいのなら今ここは見過ごす事を勧める。あいつらに仕返ししたいだろ?』


「黙れっ!チェーンリゾネーター!」


オリジナルは数匹の鎖を持った使い魔を呼び出し男の腕を塞ぎ持ち上げる。


「その状態なら足で剥がすってことも出来ないだろ!行けっ!フレアリゾネーター!」


燃える使い魔たちは四方八方から男へと襲いかかり無数の火の玉を放つ。


そこに男は小さく呼吸をすると、床を強く踏み火柱を自分の周囲に展開し、鎖ごと燃える使い魔を焼き払った。


「な・・・・・・!?」


『対能力者対処拳術・・・焼夷榴弾』


巨大人工浮島(ギガフロート)の!?」


自分の手首を触りながら男は忠告の言葉を飛ばす。


『こちらに戦闘の意思はない。納得は出来ないだろうが、今は矛を収めてくれ』


勝てない———オリジナルの意識はそんなことを思っていないが心が、身体が反応してしまい後退りしてしまった。


『いいな?』


「・・・・・・分かった。そのかわり俺の身の安全を」


『兵器が自分から逃げたとなればそうなるよな。了承した』


その言葉を最後にオリジナルに素早く近づき腹部目掛けて拳ひとつを挿し込む。


「がっ!!!!!!?」


その悲鳴とともにオリジナルの意識は途切れて男に担がれ、割れたガラスから外へと飛び出した。


その頃、ゼロツーたちは撤退中だったが、敵との会敵で足を阻まれていた。


まともに戦闘が出来るのがゼロツーと試作品5号(プロト05)のみなので、敵を一人一人無力化してもキリがなかった。


正しく言えば、瞳と司を完全放棄すれば、試作品6号(プロト06)も援護にへ入ることは出来るが、それでは目的である瞳の確保が出来ない。それでは司の無理は意味を無くす。


「ゼロツー!やっぱり・・・・・・!」


「分かってる!だが、これ以上の対処法があるか?ないだろ!」


試作品5号(プロト05)の身体を銃弾が掠める。


「痛っ!ああもう!邪魔っ!」


当たった場所を押さえながら撃ってきた内の1人を撃ち抜く。


「お前は直接持たなくてもいいんだ!そのままの状態で打ち続けろ」


「うん!」


しかしいくら敵を撃ち抜いても撃ち抜いても敵はまるで繁殖力の高い雑草のように湧いてくる。その場から動いているから蛆やハエといったほうがいいか。それとも人に対して使う言葉ではないため、有象無象と言うべきか。


「うっ・・・・・・」


司が呻き声をあげる。それを見た試作品6号(プロト06)は肩を優しく叩き声をかける。


「ゼロワン・・・ゼロワン・・・・・・!」


「約束守らなきゃ・・・・・・止まれ———」


裏から———つまり上層階から敵の1人が身体に爆薬を取り付けて司へと飛びかかる。ゼロツーたちが銃を構えようとするが間に合わない。


「ゼロワン!」


試作品6号(プロト06)は盾になるように司を抱き締める。壁も共に展開するが、展開が間に合わない。仮に展開出来ても、ゼロ距離で爆破されればさすがに無傷とは言えない。


通常なら咳き込むぐらいで済むが、今司の右腕の傷に当たればひとたまりもない。


人間爆弾が近づいてくる。敵は手に持ったスイッチを押そうとした時、司は何処からともなく拳銃を左手で掴みそれで敵の頭を撃ち抜いた。


意識があったわけではない。なぜ撃ち抜けたのか、それも正確に。


その後電池が切れた人形のように力が抜けた。


「・・・・・・」


壁が展開されたことで背後の警戒をする必要がなくなり、ゼロツーたちは前方のみに集中することが出来るようになった。


とはいえ環境と状況が変わった訳ではない。もう下がることはないという一点だけなら良くなったというべきか。


拳銃ごとを入れ替えつつ敵を的確に無力化する行動は続く。


「後ろを通れないようにしたのは失敗だったかな・・・?」


状況が好転せず、不安になった試作品5号(プロト05)は呟く。


「背水の陣ってやつだな!逆に成功しやすくなる」


「それは有能な指揮官がいたらだよ!今いないじゃん!」


「念のためいうが、有能な指揮官がいてもそれを実行出来るやつがいなかったら意味ないぜ?俺みたいなやつがいないとな」


敵が入り込んで来る場所から長剣2本を持ったハチが入ってきた。


「お、お前・・・・・・」


「慣れてねえ事すんじゃねえよ、ゼロツー。脱出路は見ての通り確保出来た。さっさと出るぞ。いいな?」


ハチはゼロツーたちに近づき状況を察すると刃の逆側を繋げて鉄塊に戻す。


「行けるな?」


意識のあるものたちは全員頷くと立ち上がる。ハチは先行し、試作品5号と6号《プロト05とプロト06》は瞳と司を背負い、ゼロツーは拳銃を持って2人の後に続く。


先程まで戦闘の行われていた場所はヒューという風の音のみが残っていた。



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