ラストバトル
砂となって消えたトリシュに並行して司は立ち上がる。
弾を装填しながら司を見る自称オリジナル。
「(な、なんだよ・・・気配が・・・匂いが混じってる?砂に触れただけで変わるのか?フンがトイレ用の砂で丸まって匂いが変わった時みたいに・・・?)」
困惑してはいたものの、マズイという事は理解できたので、弾を司に向かって全弾撃ち込んだ。
避ける動作をすることもなく右腕にで何処からともなく槍を取り出すとそれでカンキンコンと弾き飛ばし試作品5号と試作品6号の上にいた使い魔を吹き飛ばす。
「なっ・・・フレア!」
4体の使い魔が四方向かつ軸をづらして攻撃を仕掛ける。
1、2体なら簡単だろうが、回し斬りでやろうにも軸が違う以上は一度の攻撃では捌くのは難しいと思われる。
それだけで仕留められるとは思っていないオリジナルは更に追加で使い魔を展開していく。
「(反応が違う・・・・・・トリシュとやらと同調でもしたか・・・・・・!?)」
完全にオリジナルの意識から離れているようだと判断した試作品5号たちは司の援護に入ろうと銃を構えて即座にオリジナルへと撃ち込む。
そこに瞳が放ったのだろう矢がその間を塞ぐように降り注ぐと弾を全て地面に落とす。
「ええっ!ゼロツー何してんのさ!そっちの担当でしょ!」
『やっているが、誘導する矢はやはり面倒だ!対処しきれん!』
本当に試作品5号たちを意識していなかったらしく、横目で瞳の方向に首を向ける。
「試作品4号か!ナイサ。これでお前のみにさらに集中出来る」
さらに追加で使い魔を読んだオリジナルはその内の8体を横一列に並ばせ一斉に火の玉を飛ばす。
一定数の使い魔を倒した司はその火の玉を槍を使って飛び上がりその高さを利用した槍を投げ放つ。
槍の衝撃で使い魔を吹き飛ばすと左手に蛮刀を呼び出し近づく。
「約束したんだ。トリシュと」
オリジナルの剣と司の蛮刀が火花を散らしながらぶつかり合う。
「何がだ!」
「瞳さんだけでも助けてみせるって!」
「ならやって見ろよ!」
オリジナルから一度距離を取りつつ蛮刀を投げつける。
弾丸のような速度が出ていない蛮刀は簡単に避けられてしまう。
「あとはその槍だけだっ!?」
オリジナルは急に動かなくなった両腕を見ると鎖が後ろから飛んできていたようで、後ろを振り向く。そこには先程投げた蛮刀から鎖が出ていた。
「なんだ・・・!?使い魔は全部奪ったんだじゃねえのか!?」
「刺し穿て・・・・・・!破壊の聖槍トリシューラ!!!!!!」
振り向いたことで視界から離れたところに司は暴雨のような竜巻をオリジナルの身体当て、巻き込んだ。