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Zな彼女とネクロマンサーの僕  作者: キノコ二等兵
巨大人工浮島《ギガフロート》編
171/194

VS四幻神《鎖蛇》

 シフィルはナイフを片手にヤミに対して突きを放つが足元の鎖に足を取られ距離を離されてしまう。


 ただ距離をとるだけでなくヤミは5匹の鎖蛇を飛ばし襲いかかるが、それをシフィルはナイフからビームを放ち迎撃する。


 当然そんなもので仕留めることが出来ると思っていたら先程の時点でシフィルは負けている。先程の鎖蛇は囮として十数の鎖蛇を足下から進ませていた。


 シフィルはナイフからビーム刃を作り出すと足に絡みついた鎖を斬り落とすと背中の機械仕掛けの大剣のスラスターをふかし空へと飛び上がる。


「逃がさないっ!」


 大規模な鎖の津波を作り出しそれら全てがシフィルへと向かっていく。ヤミはそれに紛れて移動すると噴水から放たれる水の様にその身をシフィルへ鎖と共にぶつける。


「流石の四幻神だ……飛んでも処理方法はあるか」


「火力がなくても戦闘への使い方は持っている!」


 余計な重りがスラスターのバランスを崩しテイルローターを失ったヘリコプターのようにきりもみ落下を始める。


 落下途中でシフィルは剣の鞘でヤミの腕を弾くと、左袖からナイフを射出し遠心力を利用して移動する。


 だが逃がさないとヤミが言った通り逃げることは出来ない。鎖の津波はまだ残っておりシフィルの目の前に襲いかかる。


 シフィルは腰の剣に手を触れると意識を剣へと集中する。


「二次元流剣術、其四!スカーレッド・ノヴァ!」


 技名と共に横なぎを放つと赤い衝撃波が目の前の鎖を草刈りの様に薙ぎ払いシフィルの前から消失する。


「なんてパワーだ……だが負けたわけでは!」


 一度による攻撃力であるならばヤミの勝てる方法はない。だがヤミの強さはその物量だ。その物量でランク4の中でもトップに立っているのだ。


 鎖の津波下部は問題なく機能している。そこからまるで伝説にいたと言われるヒュドラの首と同じ様に切れ口につき2本の鎖が飛び出してきたのをシフィルは回避行動を取る。


 だが津波と呼べるものの中から2倍の鎖が飛び出してきたのだ。回避し切れるわけもなく四肢に噛みつかれ手に持っていた剣を落としてしまう。


「メインはもらった!あとはそのビーム兵器がどこまでもつかだな!シフィル!」


 再び鎖蛇はシフィルへと襲いかかる。手足に取り付いた鎖蛇を切り落とし避けようとするが、推力が落ちてしまった様で上昇出来ず鎖に飲み込まれた。


「(流石に限界……か)」


 ナイフから出力されるビーム刃も尽き、とうとう迎撃手段を失ったシフィルに誰かが叫ぶ。


「シフィルこれを使え!!!!!」


 シフィルを飲み込んだ鎖が焼ける音と共にばらけていく。


 ばらけた先にあったのは刀身が燃え盛るように赤い刀だった。


「(武器の挙動からして右下から?それにこの声は……!)」


 鎖から落ちていくシフィルが自身の右下を見ると、そこにいたのは司だった。


 司はすぐに鎖波に飲み込まれその姿が消える。


「……ありがとう司君。君の武器使わさせてもらうよ!来おおおいブルー!!!!!」


 光龍の際に使用した剣がシフィルの手元に飛び、司の渡した赤い剣と同じ様に掴みそれらをヤミへと構える。


「さあ決めようヤミ。君の全力にボクの本気で答えよう!」


 左手に持った剣を時計回りに動かすとそれと同時に11体のシフィルがヤミへと突撃する。


 それら全てを迎撃するヤミだったが、突撃したシフィルひとりひとりが本体と同等の性能の様で、その迎撃を全て処理してヤミの纏った鎖を剥がしていく。


「んな……」


 シフィルは纏った鎖を全て失ったヤミの懐に入り込むと、ヤミの耳に呟く。


「ひとつだけ言うよ。彼女と……ルナと同じ顔はしないでもらいたい」


「なぜあいつの名……」


 ヤミの意識を奪うとそれと同時に一帯の地面が消失する。どこかのタイミングで全てが鎖になったのか、それとも鎖を作るために使用していたからか。


 当然何もかもが失われたため、3人は何も出来ないまま海へと落下していった。


 

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