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Zな彼女とネクロマンサーの僕  作者: キノコ二等兵
巨大人工浮島《ギガフロート》編
165/194

家族との自由時間

「ほら司兄ぃ!この服可愛いと思わない?」


「うんうん。いいんじゃないかな?」


 司が家族の元を離れて1週間前後、モモとクルミのふたりはレッドフィールドを連れて買い物に訪れていた。


 着替えてはレッドフィールドに見てもらうものの、その反応は薄くまるで心ここにあらずという言葉が当てはまるようだ。


「んもぅ。糸の感覚はあるしシフィルさんから生きてるって言われたんでしょ?」


「いやまあそうなんだけどね」


「じゃあ帰って来た時にそのモヤモヤをぶつければいいって話になったじゃない。うじうじしてるのを見せられる私たちのこと考えてよ。下にいた時だけで十分だよ。司兄ぃのその感じ見るの」


「ごめんごめんって。ほんとにいいと思ってるから」


「ほんとぉ?」


「少なくとも家族には嘘なんてつきたくないさ」


「それなら司兄ぃも何か着てみてよ!決めれなかった選んであげるから!」


 レッドフィールドはうーむと腕を組みながら店内を歩き回りワンポイントの服に手を伸ばしていく。


 手に取った服を試着していくと、妹たちはレッドフィールドが選んだ服に合いそうな服を追加で持ってきて追加で着させる。


「うーむ。今までもう1人のボクの服しか着てないのと無頓着だったのが相まってなんか慣れないなぁ」


「どんどん着ていけば慣れるって!」


 服を着まわし自分の感性に合った服を選び終わると、元着た服へと着替えて妹たちの分も含めて購入する。


 その頃外のベンチからハンバーガーを片手に食べるハチとレッドフィールド兄妹を見続けるエヴィルがいた。


「む・・・・・・これピクルス入ってんじゃん。なんか酸味あると思ったわ」


「———なあ、私たちはレッドフィールドたちを見ていないといけないんだ。どうしてそう呑気でいられる?」


「んなもん決まってんだろ。ずっと意識してたら逆に危険な時に反応出来なくなる。それに監視してるのは元に俺たちだけじゃないし」


「だからと言って手を抜いていいわけじゃないだろ。私は続けるぞ」


「構わないさ。このポテトは少し塩気が強いな」


 エヴィルはハチの行動に呆れながら再びレッドフィールドたちを見始めた。


 ハチは真面目に働くエヴィルを横目に昼食をとり続けた。


 レッドフィールドたちが服の購入を終えて別の場所に移動を開始すると、当然護衛であるエヴィルとハチもその場を離れる。


 ハチは移動と開始と同時に手を上に伸ばすと、エヴィルの背後につくようにレッドフィールドたちを追う。


「(エヴィルはちょっと目立ちすぎかな・・・・・・ハチは知ってるから気付くけど、ふたりは気づいているかな)」


 振り替えないまま背後の状況を把握しながら妹たちと移動を続ける。


 駐車場に着き荷物を荷台に乗せるとモモとクルミはレッドフィールドの腕を引っ張り再びストリート街に戻る。


「引っ張らなくたって行くから大丈夫だってば」


「そう言って司兄さんどこかに行くじゃない。そうならないようにしてるの」


「それはボクじゃない気が———」


「あなたも司兄ぃなんだから同じでしょ」


「否定出来ないなぁ」


 そんな妹たちに拘束されたレッドフィールドが連れていかれた場所はアミューズメント施設だった。

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