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Zな彼女とネクロマンサーの僕  作者: キノコ二等兵
巨大人工浮島《ギガフロート》編
159/194

シフィルとの会話

 休日も終わり平日へと入れ替わった司は昼休憩を使って義手内のカードをパラパラと捲っていた。


「まだ呼び出したことのないカオちゃんたちの仲間もいるなぁ。特徴まで自然と分かるけど、どうやってんだろ?」


 全てのカード見終えるとそれらをセットしてその上から1枚捲り刃先設置する。


「セットと同時にシャッフルされるのか・・・・・・全体的に性能は変わらないし同カードも何枚かあるから問題なく使うことは出来そうだけど」


 現れたのは両腕に刃物を付けた使い魔だった。


「なるほど、カオちゃんたちの中では戦闘能力は高そうだ。よろしくな、ソーちゃん」


 刃先から外し元に戻すとそれを見ていたのか、シフィルが珍しそうに司を見ていた。


「オーシャンさんか。何か珍しいものでも?」


「いやね、とっても懐かしいものを触ってたから」


「そうなのか?試しに見てみます?」


 司はカードを取り出すとそれをシフィルに渡す。それを受け取ったシフィルがカードを見ていくが、その昔を思い出すような表情をしていた。


「働いてた時に友達がこれをやっててね。中々勝てなかったものさ」


「俺はこういうのやったことはないんでどういうゲームなんです?」


「カード持ってるのに遊んだことないの?」


「能力を使うための機具みたいなものですし」


「なるほど・・・・・・だから見た目は似てても見たことない効果を持ったカードだったわけね」


「元々はゲームのだったから準備が簡単だったわけか。ものによっては能力関係なく使えそうだな」


 チャイムがなると司はカードを戻しディスクの刃を収めてベンチから立ち上がる。


「それじゃあオーシャンさん俺はこれで。今度このゲームのルール教えて下さい」


「何なら今日放課後行ってもいいよ。君たちが僕たちを観察してるのすっごく気になるし」


「(やっぱ堂々とやり過ぎたか。まあどんな人間かを知ることが出来たら、まっちゃんも喜ぶか)」


「じゃあ放課後行きましょう。そういう訳で失礼します」


 教室に戻るとマツナガが司に近寄り尋ねる。


「何の話をしてたんだ?」


「義手のカードのことについてシフィルはよく知ってたみたいでさ、それについて詳しく聞ける機会が出来た」


「おお、それなら奴の性格とかの情報も手に入れられるかもな」


「観察してたのバレてたし、どこまで本当かどうかは怪しいけどな」


「まっ、頑張れば手に入るだろ。俺は今日はちと忙しいから同伴は出来ないが」


「大丈夫だって。あいつが人を無差別に殺傷する様に見えるか?今までの情報にはそんなのなかったろ?」


「それもそうだな」


 互いに拳を重ねて司は自分の席へと戻って授業開始に備えた。


 同時刻、シフィルは3人の少年少女と先程あったことを伝えると、赤髪の少年が忠告する。


「だってレッドフィールドだぜ?あの戦争の原因のひとつである人間を信用出来ると思うか?バックに会長(かいなが)グループがいるとなりゃ余計に警戒しないと」


「同じ苗字なだけで別人だよきっと。もし彼女なら男性コスプレをした20代後半の女性が学生生活を送ってることになるし。博士号を取ってるのに」


「情報なんていくらでも変えられるだろ?性別認識を阻害する道具があるぐらいなんだからさ」


「レアの言う通りだったとしても、その時は・・・・・・戦犯としてやるだけさ」


 袖の下に仕込んだナイフをチラリと光らせると、即座にそれを閉まって次の授業の為に席へと座った。

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