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Zな彼女とネクロマンサーの僕  作者: キノコ二等兵
レッドフィールド編
125/194

司VSフェイカー

煙が消えていく。フェイカーは背中の盾を腕に取り付け直すと盾内の銃口から多数の光の弾が煙を貫いていく。


司はその光の中の隙間を抜けるように移動すると、フェイカーの懐に雷電の小太刀を突き刺す。


盾でそれを受け流すと右手の小機関銃を司へとばらまく。


「貴様・・・その腕」


「お前を倒すのに彼女の手は要らない」


『化け物ごときに舐められるとはな』


弾をもろともせず突っ込み振り下ろした小太刀と小機関銃の銃剣がぶつかり合う。


「お前は絶対に許さない。ただの能力者を否定する人間ならまだ良かった。けどお前は瞳さんを殺そうとした。道具だとしてもお前は味方に手を掛けた!絶対に許さない」


フェイカーは距離を離す為に司を蹴り飛ばすと、盾から光の弾と小機関銃による同時攻撃を行う。


足に数発弾が当たる。それによって衣服が破れるとそこからフェイカーと同じような鎧が現れる。


「(速度が足りない・・・後のこと気にせずに動くしかないか・・・)」


ふくらはぎ部分の衣服が弾け飛ぶと、フィンのような基部が現れる。


最高速度を維持し続けるスラスターの使い方ではなく一瞬だけその速度になるように発熱する。


『ムダだ』


鎧に無数の穴が開くと大量の小型ミサイルが放たれる。司は鎧の機動による反動に耐えながらそれを全て回避する。


「くっ・・・!」


機動による上昇でフェイカーの上を取ると、持っていた小太刀を投げつける。


当然その小太刀には加速機能など付いておらず、簡単にはじかれてしまう。


その間に着地をしつつ鎧に仕込んでいたナイフを掴むと加速機能を使い威力を上げる。


盾で薙ぎ払い司は吹き飛ばされる。


「がっ!」


殴られたことで視界が歪んでいるところをすかさず小機関銃をばら撒き追撃をかける。


方向が認識出来る状況ではなかったが、銃弾の熱を頼りに移動する。


それを数回続けたところで装甲から蒸気を吹き出すと、即座に脚部のカートリッジを入れ替えて回避を続ける。


『一度の戦闘中に換装しないと使えないと。所詮は劣化者どもなだけはあるな』


「まっちゃんを侮辱するな!」


煽ることで司を呼び寄せようとするが、そんなバレバレな行動には乗らずに攻撃を仕掛けるタイミングを探す。


「まっちゃんがただの劣化だとするなら俺が上に上がれるわけがないだろ!上がれたとしても、俺を守る兵士なんて配置しない。それも関わりの一切ない人間のな!」


取り替えたカートリッジをナイフの柄に入れると刃が赤くなる。


高周波刀のような機能を使えるようにしたとしても、攻撃を当てるためには近づかなくてはならない。


加速機能のないナイフごときに先程よりも良い戦況に出来るとは考えにくい。


フェイカーはそれを意識した上で盾の武装を展開し迎撃する。


迎撃を回避しながら司はそのナイフを投げつける。フェイカーは盾でそれを弾き地面にからんと床に落ちる。


「このぉぉぉ!」


脚部の加速装置をつかい一気に距離を詰めると殴りかかる。拳は盾に防がれるが、腕部の加速装置を起動して殺された勢いを取り戻してフェイカーの身体を傾かせる。


その勢いを使いながらナイフを回収し、腹部に目掛けて差し込む。


『レッドフィールド・・・!』


「・・・・・・!」


完全に身体に入り込む直前で鎧を周りに飛び散らせるように脱ぐことで司の攻撃を無効化し逆にフェイカーが司の腹部に光の刃を差し込むと即座にそれを抜き取り左足に差し込む。


「がああああああ!!!!!!」


ほぼ同時に溶けるような痛みで司は膝をついてしまった。


蒸気が四肢から溢れ出す。近距離でカートリッジを切り替える余裕などない。完全な敗北を司は迎えた。

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