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BLOOD TIPE ANGEL  作者: 劉黒
1/2

TIPE:1

 人間には、血液型がある。A型、B型、O型、AB型そして、めったに現れない特別な血液型、α型、β型、γ型。人々はこれらの血液型を、ANGEL型と呼ぶ。


 2年前、突然現れたANGEL型。普通の血液型と何処が違うのか、未だに分かっていない。ただ、見分ける方法が、一つだけある。それは、背中に大きな痣があるかないか。α型なら十字架、β型なら逆十字、γ型なら蛇だ。そして、痣の種類によって使える能力がある。十字架は、光(天使)の能力。逆十字は、闇(黒天使)の能力。蛇は、血(悪魔)の能力。これらの能力は、超能力の類として認識されていた。


 γ型が、大量虐殺事件を起こすまでは・・・。



[たった今、情報が入りました。現在、新宿駅西口付近でγ型が暴れだし、人々に死者が出ているとのことです。警察では対処できず、一刻も早い血冥十字団(ブラッディクロス)の到着を、待つだけです。]

「はい。オッケーです!」

「はぁ。こんな危ない仕事、なんであたしがしないといけないのよ。まったく・・・。」

私の後ろでは、警察が拳銃でγ型を攻撃している。はっきり言って、そんな事をしても無駄だ。γ型を倒せるのは血冥十字団(ブラッディクロス)の連中だけだ。警察も意地を張っていないで、血冥十字団(ブラッディクロス)に協力を要請しないから死者が増えるんだ。すでに、γ型の周りは死者の血で真っ赤に染まっている。

「・・・て言うか、血冥十字団(ブラッディクロス)も死者が出る前に助けに来なさいよ。そんなんだから、天使の皮を被った悪魔(デモンエンジェル)なんて言われるのよ!」

天使の皮を被った悪魔(デモンエンジェル)とは、血冥十字団(ブラッディクロス)が来る前にγ型に家族や友達を殺された人々が、憎悪をこめて言った呼び名が面白半分に広がったせいである。

「きたぞっ!!血冥十字団(ブラッディクロス)だ!」

はっとして、私は顔を上げる。すると、天使の白い翼と黒天使の黒い翼を羽ばたかせ、舞い降りてくる2人の人影が見えた。それぞれ、白と黒の血冥十字団(ブラッディクロス)のロングコートをきており、顔は目深にかぶったコートの、フードで隠している。

「あれが、血冥十字団(ブラッディクロス)のエンジェルナイト・・・。」


「アーク、あれが今回のターゲットだ。しくじって怪我するなよ。」

「分かっているディエト。というか、心配なのはお前の方だ。また無茶して怪我した、なんてことになるなよ?ブラッティスに怒られるぞ。」

「分かってるって!それじゃ、そろそろ戦闘開始(バトルスタート)といこうぜぃ!」

二人は翼を大きく広げ、着陸態勢に入る。そして、垂直に降下しながら着陸した。

血まみれの床に立つγ型がこちらを向き、ニヤリと笑った。

「お前らが血冥十字団(ブラッディクロス)か?ただのガキじゃないか。ガキをよこすとは、なめられたもんだな、俺も。」

笑いながら、ゆっくりと歩みを進めてくる。

「なぁ、アーク。ちょっとムカつかねぇ?早くやっちまおうぜ。」

「ああ・・・行くぞ!!」

二人は散開し、γ型を挟み込む形に位置をとる。そして、まずディエトが接近し、頭を狙い回し蹴りを一発、かわされるのを見越して大きく後ろに飛び、アークが反対側から首を蹴り倒す。

「ビンゴ!ナイスだぜアーク!さすが俺の相棒」

「馬鹿か、そんなこと言ってる場合じゃ・・・」

「へっ・・・なかなかやるじゃねえか、ガキのくせしてよ。だがな、てめえらみたいなガキに俺の能力が防げる訳がねえんだよ!!燃えつくせ炸裂熱波(バーストストリーム)!」

γ型の周りから炎が噴き出し、灼熱の炎から生み出された熱風が、二人を襲う。

「こいつはやべぇ。アーク!こっちへ来い!!」

アークがディエトのもとへと滑り込む。すかさずディエトが、闇破壊(ダークブレイク)炸裂熱波(バーストストリーム)を相殺する。

「ぐぅっ・・・長くはもちそうにないぜ!どうするアーク!?」

「・・・よし、10秒だけ耐えろ。俺がとどめをさす。いいか?」

「了解!頼んだぜ、アーク!」

10秒。それは、俺が一撃必殺の技を完成させるために必要な最短の時間だ。闇破壊(ダークブレイク)はそんなに長くはもたない。だから、ここからはミスは許されない。時間との勝負であり、自分との勝負だ。

左手に意識を集中させ、白銀の刀をイメージする。そして、そのイメージを具現化させる。残り5秒。刀を正面に構え、能力を解放する。

「神聖剣技、白焔」

白焔は、1秒間に10回の衝撃波を与え、γ型の再生能力を使用させる前に倒す技だ。しかし、使用者のリスクが大きいため滅多には使わない。

「ガァッ・・・」

白焔が決まり、相手が地面に倒れる。俺たちの勝利だ。

「ぐっ・・・」

激痛が走り、刀を持っていた左手を見ると、醜く焼けただれ血が滴り落ちている。そう、この白焔は威力が大きすぎて使用者の肌を焼く。今回は手だけではなく、腕から肩までただれてしまっている。

(やばいな、出血が激しすぎる。意識がっ・・・・)

「やったなアーク!さすが俺の相棒・・・っておい!アーク!?大丈夫か!?」

「耳元でわめくな・・・傷に響くっ・・・」

傷が痛み、意識がもうろうとしてきている。これは本格的にやばいな。早く戻らないと。そう思っていると、いきなりディエトが俺を抱きあげた。しかも、横抱きだ。

「おいっ!下ろせ!!」

「いいからじっとしてろよ。そんな傷じゃ飛べねぇだろ。」

「それはそうだが・・・」

この格好は、かなり恥ずかしい。

「さっさと帰って、傷の手当てをしよう・・・ごめんな、役に立たなくて。」

そう言うと、ディエトは翼を広げ飛び立つ。

「何言ってんだよ、おまえは守ってくれただろ?気にするな。それに、俺とおまえは一心同体だろ?」

「・・・ああ」



執筆が遅いので、続きはあまり期待しないでください。

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