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キノコ・バトルロワイヤル

椎茸「あのさ、さっき買い物に来てた女のは人が独り言で言ってた事なんだけど」

舞茸「え、なに?」

椎茸「薫り松茸、味しめじって聞いたことある?」

舞茸「え、無い、初耳、何それ?」

椎茸「いやその女の人が言ってたんだけど、言葉の通りだと香りは松茸が一番で、味はしめじが一番って事なのなって思ったのよ」

舞茸「え、何それ全然納得出来ない」

椎茸「だよな、納得出来ないよな」

エノキ「え~なになに?二人ともどうしたの?」

椎茸「いやおまえにも関係ある話しなんだよ」

エノキ「え~オイラにも?それは大変だ、何が大変なのかオイラにはわからないけど、へへぇ~」

椎茸「まだ何も言ってないよ、せっかちだな」

舞茸「だからな香りは松茸が一番で味はしめじが一番だって言ってる人が居たんだって」

舞茸「それで納得出来ねえって言ってたのよ、おめえもそう思うだろ?」

エノキ「え~それは由々しき事態だね、ところでオイラは何番なんだい?」

椎茸「そう言うことを言ってんじゃないの」

舞茸「そもそも秋になってポッと出てきて、ほとんど国産でもない松茸が一番なんて納得いかねえよな?」

椎茸「それな!だいたい俺も松茸のやろうだけは気に入らない所がありますよ、この機会に言っとくけど何でアイツらだけ大仰な籠に乗って何だか訳の分からない葉っぱまで一緒に入ってピッチリラップまでされてんだよ、高価なのか、希少なのか知らないけどさぁ、一年中安定的に日本の食卓にキノコをお届けしてしている他のキノコが報われないよな」

エノキ「でオイラな何番なんだい?」

舞茸「だからそう言うことを言ってんじゃないの、でもまあおまえは庶民的一番というか安価一番というかそんな所じゃないのてエノキなんてそんなもんだろ」

エノキ「オイラ一番が二つも有るのかぁ二冠達成だな」

舞茸「そうかそうかそりゃあ良かったな、しかし俺が許せないのはしめじの方ですよ、ちゃっかり味が一番とか言われて調子にのってんじゃねえって」

椎茸「まあなおまえの言うことは十分にわかるぜ、そもそもしめじと舞茸はキノコ界のツートップみたいなもんだからな、それをいきなりしめじの方が上みたいに言われたら納得いかないよな」

舞茸「わかってくれるか、いや確かに料理の汎用性ってところでしめじの方が使い勝手が良いのは認めるけど味は負ける気がしねえぜ、キノコ界で天ぷらに最も向いてるのは誰だ?

俺だよ、俺が居なきゃ誰が天ぷらになれんだよ」

エノキ「えへ~オイラ天ぷらになれるよ」

椎茸「うるせえ、黙ってろ!」

舞茸「鍋の時もホイル焼きの時も炊き込みご飯の時も二人で協力しあって美味しくしてきたんだよ、なのにしめじだけが評価されて舞茸はじゃない方芸人みたいな扱いを受けなきゃいけないんだよ。」

椎茸「いやいや舞茸の言い分は十分に理解してるぜ、じゃない方キノコは酷いな(笑)」

舞茸「笑ってんじゃないよ」

椎茸「すまんすまん」

椎茸「俺だって言いたいことはあるぜ、椎茸は先祖代々キノコ界のTop Of Topとしてキノコ売場に君臨してきたわけさ、更に乾物売場まで勢力を広げて今のキノコ界が大きい顔出きるのは椎茸の功績は大きいと俺は自負してるぜ」

舞茸「そうだそうだ、出汁だって出るしな」

椎茸「他の皆には悪いけど味だって薫りだって椎茸が一番だと自分では思ってた」

舞茸「え、そうなの?何だよそんな風に俺たちを見てたんだ、ガッカリだよ」

しめじ「あれ~皆集まって何の話してるの?やあ舞茸お疲れ~」

舞茸「出たな、しめじ、今まで気にならなかったけどおまえ何かチャラいな」

しめじ「え~そうかな(笑)だって僕って一番人気のキノコだから、キノコ界のアイドル的な?」

しめじ「だから笑顔とか好感度?大事にしなきゃ(笑)」

舞茸「え?おまえは自分が一番人気だと思ってたの?昔から?」

しめじ「そうだよ、だって令和4年のキノコの生産量エノキが一位でしめじが二位で三位が舞茸だけど、しめじと舞茸の生産量は桁違いだからね。因にだけどエノキの生産量は減少してるけど、しめじの生産量は年々増加してるからね、だからしめじが一番人気で間違いないんじゃないの?」

舞茸「腹立つ言い方してんじゃねえよ、好感度下がってしまえ」

しめじ「えー酷いな(笑)僕たちコンビみたいなキノコじゃん仲良くやろうよ」

椎茸「あんな酷いこと言っておいておまえ何か怖いな」


松茸「おやおや皆さんお揃いですね今年も短い間ですけど宜しくお願いするアルヨ」

舞茸「出たな松茸、いきなりキノコ売場の雛壇に陣取ってんじゃねえよ」

松茸「まあまあ私中国からの長旅で疲れてますので多目に見てやってくださいな、あなた方は簡易的な袋なんだからもっと縦に重ねれば良いでしょ」

椎茸「オイさっきから黙ったまんまだけどエリンギも何か言ってやれよおまえも何かあるだろ、輸入キノコとして」

エリンギ「そうですね私南ヨーロッパ原産だから、下々のもめ事なんて余り興味ないですね」

舞茸「なにお高くとまってんだ、おまえ何かどうせトリュフに負けて日本に来たんだろ? 使えねえ助っ人外国人選手」

エリンギ「私がいつ何時トリュフに負けたと?いい加減なことは言わないで頂きたい、おまえも言っておやり」

マッシュルーム「どんぐりの背比べならねキノコの背比べ、バカみたい」


先生、私、秋になるとキノコ売場からこんな声が聞こえてくるのですが何かの病気でしょうか?





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― 新着の感想 ―
椎茸の生産量が多い土地では「味しいたけ」と云うので、椎茸君が最初にピリッと来てるのはごもっともだなあ…と感じました→裏を返すと、しめじ君には、ある意味「ざまあ」なのかもしれません(苦笑)。
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