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探索者を辞めた俺は、ダンジョン飯で最強を支える定食屋になる  作者: 悪癖


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第13話 カメラの向こうで強くなる

 よし。


 店の前で深呼吸して、カメラのスイッチを入れる。

 ランプが点いたのを確認した瞬間、頭の中のスイッチも切り替わった。


「はいどうもー! ダンチューバーのクラウンでーす!」


 自分の声が、少し高めに響く。

 いつものことだ。これでいい。これが“仕事用”の私だ。


「今日はですね! 第四区画近く、深縁市の商店街にある定食屋――かくりよ亭さんに来ております!」


 カメラ越しに見えるのは、どこにでもありそうな古い引き戸。

 派手な看板も、呼び込みもない。だからこそ、胸の奥が妙にざわつく。


(ここ、なんだよな……)


 探索者の間で、静かに名前が回っている店。

 派手な広告もなしに、“食べた奴が黙る”タイプの噂。


「さあ、それじゃあ……入ってみましょう!」


 引き戸を開けた瞬間、空気が変わった。


「お邪魔しまーす!」


 木の匂い、出汁の香り。

 店内は決して広くない。カウンターが八席、テーブルが二つ。

 なのに、不思議と圧迫感がない。むしろ――落ち着く。


(……いい店だ)


 こういう直感は、だいたい当たる。


 カメラを軽く振りながら、店内を映す。


「見てください、この距離感。厨房がすぐそこ。これはもう、隠す気ないですよね」


 カウンターの奥に立つのは、店主。

 無口そうで、表情は硬い。だけど、立ち姿だけで分かる。


(この人、料理人だ)


 余計な動きが一切ない。

 包丁も火も、完全に“自分の延長”みたいに扱うタイプ。


「……いらっしゃい」


 短い一言。

 なのに、ちゃんと“迎え入れられた”感じがする。


 案内されて、カウンターの中央に腰を下ろす。

 この席、正解だ。厨房が一番よく見える。


(やばい、もう楽しい)


 理央さんが条件を軽く説明してくれて、私は配信口調のまま頷く。


「もちろんです! 約束は守ります!」


 本音だ。

 ここは、踏み込んじゃいけない線がはっきりしている店だ。


 ふと、視線を感じる。

 カメラに映らない位置に立つ女性――鷹宮刹那さん。


(……本物だ)


 探索者としての“圧”が、隠しきれていない。

 それが今は、この店の従業員として、静かにそこにある。


(この組み合わせ、強すぎないか?)


 カメラを少し自分に寄せる。


「さてさて、今日は数量限定の“バフ盛り定食”をいただけるとのことで!」


 内心、正直に言えば――めちゃくちゃ緊張している。


(期待しすぎるな、期待しすぎるな……)


 そう思うほど、胸が高鳴る。

 だって、ここまで条件が揃って“外れ”だった店を、私は知らない。


 店主が厨房に向き直る。

 その背中を見た瞬間、ぞくりとした。


(……来る)


 火が入る音。

 肉が焼ける、あの一瞬の「ジュッ」という音。


 それだけで、喉が鳴った。


「ちょ、ちょっと待ってください……」


 思わず、素が漏れる。


「この音、反則じゃないですか?」


 湯気が立ち上り、香りが広がる。

 腹が、はっきりと反応する。


(やばい、早く食べたい)


 カメラの存在を忘れそうになるのを、必死でこらえる。

 今はまだ、食べちゃダメだ。届くまでが“見せ場”だ。


 盛り付けの所作が、やけに丁寧なのが分かる。

 ――いつもより、少しだけ気合が入っている。


(……私のため、か?)


 そう思っただけで、胸が熱くなる。


 そして。


「お待ち」


 カウンターに置かれた定食から、湯気が立ち上った。


 画面越しでも、はっきり分かる。

 これは――ただの飯じゃない。


(来た)


 期待、不安、興奮。

 全部が混ざって、心臓が早鐘を打つ。


 私は、ごくりと唾を飲み込んだ。


(――さて。ここからだ)


 ……少し、静かにしよう。


 目の前に置かれた定食を見た瞬間、私は無意識にそう思った。

 配信者としてのテンションより先に、食べ手としての本能が前に出てしまったからだ。


「……ちょっと、見てくださいこれ」


 カメラをゆっくりと下げる。

 主菜の皿には、焼き色の美しいホーンボアの肉。表面は香ばしく、中はふっくらと厚みがあるのが分かる。脂はしつこさを感じさせない照りで、光を受けてわずかにきらめいていた。


 白米は粒立ちがはっきりしていて、湯気がまっすぐ立ち上る。

 味噌汁は澄んだ香りの奥に、野性味を抑えた深い出汁の匂い。副菜も色合いが良く、全体として“整っている”。


(……完成度、高いな)


 匂いが、もう美味い。

 焼けた肉の香ばしさと、出汁の優しさが喧嘩していない。むしろ、互いを引き立て合っている。


「それじゃあ……いただきます」


 箸を取る手が、ほんの少し震えた。


 まずは、肉。


 箸を入れた瞬間、抵抗がほとんどない。

 繊維がほどける感触に、思わず息を呑む。


 口に運ぶ。


「――っ」


 最初に来たのは、旨味だった。

 噛んだ瞬間に、肉の中に閉じ込められていた味が一気に広がる。濃い。でも、重くない。脂が舌の上で溶けて、すっと消える。


(なにこれ……)


 野生肉特有のクセが、まったく前に出てこない。

 代わりに、じんわりと身体に染み込むような“満足感”が押し寄せる。


 思わず、二口目。


「……やば」


 声が、素で漏れた。


 慌てて米を口に運ぶ。

 肉の旨味を受け止めるように、白米が甘く感じられる。相互作用、という言葉が頭をよぎる。


 味噌汁を啜った瞬間、今度は違う種類の衝撃が来た。


「……あ」


 熱いのに、喉を通る感覚がやけに柔らかい。

 身体の奥に溜まっていた疲れが、静かにほどけていく。


(これ……)


 気付くと、背筋が自然と伸びていた。

 肩に乗っていた重さが、いつの間にか消えている。


「ちょっと待って」


 配信を思い出し、慌ててカメラに顔を向ける。


「味は……説明すると安っぽくなるんですけど」


 深呼吸。


「“ちゃんと美味い”。それだけです」


 だが、問題はそこじゃない。


 食べ進めるうちに、身体が軽くなっていくのが、はっきり分かる。

 視界がクリアになる。呼吸が深くなる。心拍が安定していく。


(バフ……来てる)


 魔法のように派手じゃない。

 けれど確実に、“今の自分が一段、整った”感覚。


 手を握る。

 指先まで、余分な力みがない。


「……これ、探索前に食べたら、かなり違いますよ」


 思わず、真剣な声になる。


 最後に、もう一切れ肉を口に運ぶ。


 美味い。

 ただ、それだけで――十分だった。


 私は箸を置き、カメラ越しに静かに言った。


「正直に言います」


 一拍。


「ここ、また来ます」


 冗談でも、配信用の台詞でもない。

 探索者として、配信者として――そして一人の客として。


 腹も、心も、完全に掴まれていた。



――――――


 かくりよ亭では、きちんとお礼を言った。

 配信を止めて、改めて頭を下げて、それで終わりだ。余計な言葉はいらない。ああいう店には、静かな感謝が一番似合う。


 ――そして、今。


「はいどうもー! クラウンでーす!」


 カメラは、もう回っている。

 視界の先に広がるのは、灰色がかった岩壁と、濃く淀んだ瘴気。足元には湿った石畳。反響する自分の声が、ここが屋内――ダンジョンの中だと強く主張してくる。


「というわけで、現在地はこちら!」


 軽くジャンプして、足場を踏み鳴らす。


「ダンジョン第四区画、浅層でーす!」


 照明代わりの魔法灯が、壁に影を落とす。

 奥の方から、モンスターの気配。遠くで、金属が擦れるような音がした。


(……身体、軽い)


 思わず、口元が緩む。

 さっきまでの食事が、まだ身体の奥で生きている。


「さっきまで何してたかって?」


 カメラを自分に向け、にやりと笑う。


「飯です。とんでもない飯」


 足取りが、自然と速くなる。

 いつもなら、浅層でももう少し慎重に歩くはずなのに。


(視界、冴えてるな)


 瘴気の流れが、はっきり見える。

 聞き慣れたダンジョンの音が、今日はやけに情報量多めだ。


「いやー、皆さん」


 短剣を軽く回し、鞘に収め直す。


「食事って、大事ですよ。ほんとに」


 通路の先、モンスターの影が揺れた。


 私は一歩、踏み出す。


「さあ、それじゃ――検証、行きましょうか」


 飯の記憶を、身体に残したまま。


「肩慣らし程度に、いきましょうか」


 そう言ってから、私は歩調を落とした。

 浅層特有の、雑多で落ち着かない瘴気。足元の石畳に、ぬめりはない。視界も悪くない。


(条件、悪くないな)


 通路の曲がり角を抜けた瞬間――来た。


「はい、出ましたー」


 カメラを軽く振り、視聴者に分かるように影を映す。


 スラッシュハウンド。

 浅層では定番の魔獣だ。狼型で、動きは速いが単純。数で押してくるタイプ。


「三体。ちょうどいい」


 腰を落とし、短剣に手をかける。

 身体が、素直に動く。無駄な力が入らない。


(……やっぱり、軽い)


 一体目が跳んできた瞬間、半歩横へ。

 噛みつきが空を切ったところで、喉元に短剣を滑り込ませる。


「はい、一匹」


 返す刃で二体目の脚を浅く切る。

 踏み込みが遅れたところへ、軽い魔法。


「――スパーク」


 指先から走った電撃が、神経を痺れさせる。

 動きが止まった刹那、首筋へ一閃。


「二匹目」


 最後の一体が距離を取ろうとしたのが、悪手だった。


「逃げるのは、遅い」


 床を蹴り、壁を一度踏む。

 空中で体勢を整え、そのまま背後へ回り込む。


 ――ざくり。


 短い音。

 魔獣はそのまま崩れ落ちた。


「はい、終了ー」


 戦闘時間、十秒もない。


 呼吸は乱れていない。

 腕も、脚も、まだ余裕がある。


(……明らかに、いつもより動きがいい)


 カメラに向き直り、肩をすくめる。


「というわけで、浅層の定番モンスターでした」


 足元の死骸を軽く映す。


「無傷、ノーダメ。肩慣らしには、ちょうど良し」


 それだけじゃない。

 集中力が途切れない。視界の端まで、神経が行き届いている。


「いやー……」


 小さく息を吐き、正直な感想を零す。


「飯、効いてますね」


 短剣を拭い、鞘に戻す。


 まだまだ、行ける。

 身体が、そう言っていた。


「さて」


 通路の奥へと視線を向ける。


「もう少しだけ、潜ってみましょうか」


 肩慣らしは、もう終わった。


 浅層を、抜けていく。


 通路が少しずつ広くなり、天井が高くなる。

 瘴気の色が濃くなり、湿り気を帯びた空気が肌にまとわりつく。


(……いつもなら、ここで一段階ギアを落とすんだけどな)


 今日は、違う。


「はい、現在地は浅層の奥寄りでーす」


 カメラを軽く回しながら、足を止めることなく進む。

 呼吸は安定している。視界も、冴えたまま。


 壁際から、モンスターの気配。

 反射的に身体が動く。


「っと」


 現れたのは、ストーンリザード。

 硬い鱗で防御力が高いが、動きは鈍い。


 正面から行く必要はない。

 足音を消し、背後へ回り込む。


 ――関節部に、一刺し。


 短く、終わる。


「はい次ー」


 軽い。

 本当に、軽い。


 脚が前に出る。

 “止まれ”という理性より、“行ける”という感覚が勝っている。


(疲労、溜まってない)


 むしろ、身体が温まってきた。

 さっきまでの食事が、まだ燃料として生きている。


「皆さん、分かります?」


 カメラに向けて、指を一本立てる。


「この感じ」


 言葉を選ぶ。


「いつもなら、“ここまで”ってラインがあるんですよ」


 浅層での安全圏。

 これ以上行くと、事故の確率が跳ね上がる境目。


「でも今日は……」


 視線を、さらに奥へ。


「そのラインが、見えない」


 通路の先、瘴気が渦を巻いている。

 中層への接続点が、そう遠くない。


 心臓の鼓動は、落ち着いたまま。

 恐怖より、好奇心が先に立つ。


(……これ、普通に中層いけるんじゃ?)


 足が、止まらない。


「いやいや、落ち着け」


 自分に言い聞かせるように呟く。


「今日は検証、検証ですからね?」


 そう言いながらも、口元が緩むのを止められない。


 ダンジョンの空気が、変わる。

 浅層特有の雑音が消え、静けさが増す。


 ――境目だ。


 中層が、すぐそこにある。


「……」


 一瞬、考える。


 だが、身体は正直だ。


(行ける)


 理由は、分からない。

 ただ確信だけが、胸の奥にあった。


「さてさて」


 カメラに向き直り、軽く肩を回す。


「この先、どうなるか」


 視線を、奥へ。


「ちょっと、試してみましょうか」


 そう言って、私は一歩――

 中層側へ、踏み出しかけていた。


 ……あ。


 一歩、踏み出しかけたところで、空気が変わった。


 浅層の軽さとは、明らかに違う。

 瘴気が、重い。まとわりつくというより、押し返してくる感覚だ。


「はい、皆さん」


 声のトーンを少し落とす。


「ここからが、中層の入り口付近ですね」


 カメラを向けた先、広めの空間。

 天井は高く、柱のように伸びた岩がいくつも立っている。


 ――そして。


「……あー、出ました」


 自然と、苦笑が漏れた。


 オーガブレイカー。

 中層でも序盤とはいえ、単独で遭遇するには厄介な相手だ。

 巨体、怪力、皮膚は硬化していて、正面からの削り合いは自殺行為。


(いつもの私なら……)


 頭の中で、冷静に計算する。


(ソロは無理。パーティ前提。良くて撤退)


 間違いない判断だ。

 だからこそ、足が止まる――はずだった。


「……でも」


 気付けば、剣を抜いていた。


(あれ?)


 怖くない。

 いや、正確には“怖さが先に来ない”。


「なんか……」


 小さく笑ってしまう。


「行けそうなんですよね」


 オーガブレイカーがこちらに気付き、鈍重な足取りで近づいてくる。

 地面が揺れるたびに、砂埃が舞う。


 普通なら、ここで距離を取る。

 逃げ道を確保する。


 ――今日は、違う。


「よし」


 足を踏み出す。

 身体が、自然に前へ出た。


 初動。

 相手の振り下ろしを、紙一重で躱す。


「重っ……けど」


 風圧だけで、髪が揺れる。

 それでも、体勢は崩れない。


(動けてる)


 短剣を逆手に持ち替え、脚部へ滑り込む。

 硬い。だが、刃は通る。


「効いてる、効いてる」


 余裕がある。

 自分でも、驚くほどに。


 オーガブレイカーが吠え、拳を振り回す。

 それを、踊るように避ける。


(……これ)


 心の奥で、確信が形になる。


(完全に、いつもより一段上だ)


「じゃあ――」


 呼吸を整え、間合いに入る。


「ちょっとだけ、本気で」


 軽い。

 信じられないくらい、身体が軽い。


 私は、そのまま戦いを――

 始めていた。


 踏み込む。


 短剣を振り抜き、脇腹を狙う――が。


「っ、硬っ!?」


 刃が弾かれ、火花が散った。

 皮膚というより、岩だ。オーガブレイカーの体表は完全に戦闘態勢に入っている。


 返す拳が、唸りを上げて迫る。


「おっと!」


 床を転がり、間一髪で回避。

 直撃していたら、骨の二、三本じゃ済まない。


(そうだよな……中層だ)


 軽さに浮かれていたが、相手は格上。

 浅層のノリで削れる相手じゃない。


 再度、切り込む。

 脚、背中、首元――どれも、浅い。


「通らない、か!」


 オーガブレイカーが咆哮し、両拳を叩きつける。

 衝撃波で床が砕け、破片が飛び散る。


 壁を蹴って距離を取る。

 息は乱れていない。だが、このままじゃジリ貧だ。


(なら――)


 私は、短剣を一度引いた。


「ここからが、見せ場ですね」


 カメラに視線を向け、にやりと笑う。


「シーフでも、魔法は使うんですよ」


 左手を掲げる。


「――エンチャント・スピード」


 淡い光が、脚に絡みつく。

 世界が、少しだけ遅くなった。


「――エンチャント・シャープ」


 短剣に、鋭い光。

 刃が、空気を切り裂く音を立てる。


(……来た)


 身体の軽さが、さらに一段上がる。

 さっきまで“硬い”と感じていた敵が、ただの標的に変わる。


「さあ、再開!」


 一気に間合いを詰める。


 オーガブレイカーの拳が振り下ろされる――

 その内側へ、踏み込む。


「遅い!」


 脚部の関節へ、一閃。


 ――ざくっ。


「っ!?」


 今度は、はっきりとした手応え。

 肉を裂く感触が、指先に伝わる。


「通る!」


 加速。

 背後へ回り込み、脊柱に沿って刃を走らせる。


「――っしゃ!」


 オーガブレイカーが膝をつく。

 動きが、明らかに鈍った。


(いける!)


 地面を蹴り、跳躍。

 空中で身体を捻り、首元へ――


「――スパーク・ブレード!」


 電撃を纏った刃が、首筋に突き刺さる。


 閃光。

 轟音。


 オーガブレイカーの巨体が、痙攣し、そのまま崩れ落ちた。


「……」


 着地。

 呼吸、正常。心拍、安定。


 私は、無傷だった。


「――討伐、完了!」


 カメラに向けて、親指を立てる。


「中層入り口のオーガブレイカー、ソロ撃破です!」


 足元の巨体を映す。

 信じられない現実が、そこにある。


(勝てた……)


 いや、それだけじゃない。


(“余裕を持って”勝てた)


 短剣を拭い、鞘に収める。


「皆さん、分かります?」


 少しだけ、声が熱を帯びる。


「これ、私が強くなったんじゃない」


 一拍。


「――飯です」


 はっきりと、言い切った。


 かくりよ亭の、あの一食。

 それが、今も私を前に押し出している。


「さて……」


 奥へと続く通路を見据える。


「今日はこの辺で撤退しますけど」


 笑う。


「次、どうなるか……楽しみですね」


 無傷のまま、私は踵を返した。

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