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マンションスキルがあるので廃籍されても構いません  作者: 風と空
第二部 王都編

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家庭訪問をしよう!

 ガヤガヤと未だ熱が冷めない騎士達……


「凄かったな!あの仮想空間!実際の身体のように感じたからなぁ!」


「疲れも痛みも感じたのに、実際には傷もないんだぜ?不思議だよなぁ」


「それより、殿下とダノン様の戦いだろうが!白熱の戦いっていうのか?やっぱり技術も力もダノン様が上だけど、殿下かなりくらい付いていたからな!最後は惜しかったぜ!」


「ああ!ダノン様の攻撃をかわしたと思ったら、一瞬ふらついちまったからなぁ、殿下。その一瞬を逃さないダノン様も凄かった!」


「まあ、結局あの二人はバケモンだって事がわかったけどよ。ただ悔しいよなぁ……俺達だって結構強いと思っていたんだが……」


「ああ、まさかスティール家の騎士達全員に持ってかれるとは思わなかったぜ」


「後は、先にこの『マンション』の登録をしていたウチの騎士達九人か。……あれはイカサマじゃねえのか?」


「おま!この『マンション』でその言葉は禁句だぜ!何よりそれを嫌うジムさんに今度どんなメニューを組まされるか……!」


「終わったな、あいつ」「いや、それよりダノン様にやられるわ」「最近は殿下も加わったからなぁ……」「訓練という名の地獄が来るぞ」


 聞き耳を立てていた他の騎士さん達のざわめきが聞こえてくるけど……うん、何より僕のスキル内の事だからね。あの戦いに不正はないよ。


 あ、フェイさん。落ち着いて、落ち着いて。


「まだアラタの力がわかってねえ奴らがいたか」


 呆れた表情でモグモグとベーコンの塊肉を咀嚼するゲンデ。


「懲らしめて参りましょう……!」


 どうしても許せないのかピシッとテーブルにヒビを入れるフェイ。


「いいよぉ。そんな権威振り翳すような事したくないし」


 ソーセージを頬張りつつフェイを止める僕。フェイは即座にテーブル直していたね。


 ん?今どこに居るのかって?


 ダイニング・キッチン新に朝ご飯食べに来ているんだ。人数も増えたし、騎士さん達と交流もしたいからね。


 あ、自警団選抜は無事三日前に終わっているよ。結果をやっぱり知りたいよね!


 結果、出来た組織図はこんな感じ。


 『ーマンション自警団員名簿ー


 自警団 団長  ダノン・スティール

     副団長 ボルグド・ウェルダント


 一般団員(1DK・水洗トイレ・浴室付き) 25名

 ・スレッド(殿下部隊配属兼任) BF201号室

 ・ケイン(殿下部隊配属兼任) BF202号室

 ・クライブ(殿下部隊配属兼任) BF203号室

 ・シェイン(殿下部隊配属兼任) BF204号室

 ・ポーター(スティール家配属兼任) BF205号室

 ・フレディ(スティール家配属兼任) BF206号室

        ・

        ・

        ・

 一般団員(2DK・水洗トイレ・浴室付き) 5名

 ・アーサー(殿下部隊配属兼任) BF2ー26号室

 ・ジェット(殿下部隊配属兼任) BF2ー27号室

 ・サーディン(殿下部隊配属兼任) BF2ー28号室

 ・アロンソ(殿下部隊配属兼任) BF2ー29号室

 ・ディン(殿下部隊配属兼任) BF2ー30号室


 *居住者数合計 団員30名 団員家族14名  』


 ダノン父様と殿下は部屋持ちだからね。だけど二人の[エントランスキー]に、自警団専用エレベーター認証とトレーニングフィールドの管理システムが追加されたかな。


 で、一般団員は名簿順が選抜大会の順位だよ。スレッドさん頑張ったんだねぇ。まあ、その当の本人が僕らと同じテーブルにいるんだけど。


「言いたい奴には言わせておけば良いっすよ。そのうちいやでも立場がわかるっすから」


「そ。スレッドに負けた俺が言うのもなんだけど、負けたやっかみだろうし」


 スレッドさんの隣にいるシェインさんも結構はっきりものを言う人なんだよねぇ。チラチラとフェイを見ているから、フェイに気があるのもバレバレだけど。


「あ、シェイン。そういや、明日辺境伯領に出発だろう?アイツらの家族ももう『マンション』入りしてんのか?」


「なんだ?ゲンデは知らなかったのか?昨日にはもう全員が『マンション』入りしているんだぞ。そういや、アラタさんに挨拶したがっていたな」


「ん?僕に?」


「そう。アラタさんのおかげで家族が一緒に過ごす時間が増えたって喜んでいたからなぁ。しかも、これからは職場と自宅が一緒ってのは家族持ち程嬉しい事はないって言ってたし」


 ……そっかあ。この世界じゃ、騎士さん達も命懸けで仕事しているし、鍛錬もしなきゃ生き残れないもんね。


「シェインの言う通りっすよ。むしろアラタさんの役に立ちたいって家族もいたっすからね」


「スレッド……お前、まーたサーディンのとこに邪魔しに行ったのかよ」


「マディラちゃんは可愛いんだぞ?俺のお嫁さんになってくれるって言ってんだから」


「まだ5歳だろうが。つか、サーディンもなにやってんだか……」


 「いーじゃねーか!子供って純粋で可愛いんだぞ!」と拗ねるスレッドさんに呆れるシェインさん。


 えっと、念のため言っておくけど……スレッドさんは純粋に子供好きな人なんだよ?決して危ない人ではないからね!


 なんて会話しつつ朝食を食べ終えて、スレッドさんとシェインさんは自警団事務所に向かう為に急いで席を立ったわけだけど……


「フェイ。確か、投書箱にも入ってたよね?」


「はい、これですね。


 『マンションマスターにご挨拶をしたいです。BF2−28』


 昨日他にも2ー26から2ー30まで同じ要望が届いています。因みに、今日はこの後2ー28への訪問を予定しています」


「さっすが、フェイ。僕も寮の様子は気になっていたから助かったよ。このまま行っても大丈夫かな?」


「朝食後に伺う予定ですから問題ないかと」


「良かった。じゃ、行こっか」


 と、言う事で……僕もフェイとゲンデを連れてキッチンダイニング・新を後にしたんだ。


 そしてエレベーターホールへ向かい、丁度空いていたエレベーターに乗り込んだんだけどね。


 そういえば、人数が増えてエレベーターも2基になったって言ってなかったね。


 なんせ、5階の空き部屋から8階に新しく入った騎士さん達が入居したからね。勿論、マンスリー契約で国からお金貰っているよ。


 新しく入った騎士さん達は三人一組で一部屋なんだって。


 ゲンデに言わせれば、うちの『マンション』は広めの1LDKだから、三人でもゆったり過ごせているらしいよ。


 「むしろ自分家より贅沢だろうよ」って言ってたから安心だね。


 ポーン……


 あ。そんな事考えてたら、BF2階に着いたかな。


 シュッとエレベーターの扉が開いたらね……どんな感じか期待していた僕の目の前には、地下ではあり得ない明るい日の光が差し込む光景があったんだ。


 予想外すぎて思わず「「え?」」とゲンデとハモっちゃったよ。そんな僕らの様子に苦笑するフェイ。


「マスターがトップの自警団寮ですし、『リュクスマンション・藤』の名に恥じない設計になっていますから」


 誇らしげな表情のフェイが言うように、BF2階の天井はまるで商店街のアーケードのようになっていて、噴水や整備された擬似芝生が通路の中央にある爽やかな雰囲気だったんだよ。


 多分、エレベーターホールの近くが1DKの部屋だろうね。扉と扉の感覚が近くて左右合わせて25戸あったからね。


 そうそう、フェイによるとね。勤務時間外はゆっくり部屋の外で過ごす騎士達の姿もあったんだって。


 良かった。やっぱり地下の寮でも気持ちよく過ごして貰いたいもんね。


 安心した僕がキョロキョロと周りを見ながらカラフルなレンガの道を進んで行くとね。通路の奥で円形に扉が並んでいるのが見えて来たんだ。


 あ、あれが2DKの世帯持ちの部屋かな。扉が五つだし。


 えーと、2ー28は……?あった!おお!インターフォン付いてる。


 へえ……!と充実した設備に感心する僕の横でフェイがインターフォンの呼び出しボタンを押すと、ピンポーンと言うお決まりの音と共にバタバタバタ!と扉越しに足音が聞こえてきたんだ。


「いらっしゃいませ!」


扉を開けて出迎えてくれたのは、5歳くらいの可愛い女の子。もしかしてこの子が話にあったマディラちゃんかな?


 可愛いなぁ、と思いつつ僕も挨拶しようとしていた時———


 「マンションマスター様、お待ちしておりました!」って声が聞こえて、部屋の奥から女性が慌てて出てきたんだ。


 うん、これはマディラちゃんが待ちきれなくてお母さんより早く出て来ちゃったんだろうね。おっと、挨拶しなきゃ。


「初めまして。マスターのアラタです。こちらは僕の専属メイドのフェイと護衛のゲンデです。今日はご挨拶に参りました」


「まあ、こちらがお願いした事ですのに……ご丁寧にありがとうございます。私はサーディンの妻パメラ、この子はマディラです。奥にもう一人子供がおりますが、まずはお上がり下さいませ」


 優しそうで綺麗な奥さんのパメラさんが、マディラちゃんの頭を撫でながら僕らを部屋の中に案内してくれたんだけどね。


……うわぁ、結構広いんだ。


 何せ2DKとはいえ、一部屋が20畳あるからね。しかもベランダ付きで、日当たりもいいから部屋の雰囲気も明るいし。


『基本団員寮には、人数に合わせた布団とソファーとテーブルにTVや生活魔導家電、一週間分の食料が説明書付きで備え付けられています』


 見慣れた家具も既にある事からあれ?と思っていた僕に、すかさずフェイの念話のフォローが入ったんだ。


 良かったぁ。折角の部屋に家具がないなんて寂しいからね。


 「いらっしゃいませ。こちらにどうぞ」


 あ、この子はもう一人のパメラさんの男の子のティート君だよ。8歳位かな?緊張した表情で僕らをソファーに案内してくれたんだ。


 そしてパメラさんが僕らの人数分紅茶を淹れてくれたから、フェイとゲンデにも座って貰って、生活に不便はないか聞いて見たんだけどね。


 パメラさん曰く……


「ここまでお世話になっているんです。不便なんか一切ありませんが、出来たら家族一同でマスター様のお役に立てたらと願っています」


 って言われたんだ。


 そういえばこの世界の人達って、生きる為に子供でも働くのが当たり前って感覚だったっけ。


 パメラさんやティート君は勿論、マディラちゃんまで「がんばります!」って意欲を見せるんだよ。凄いよね!


 って事は、色々設置可能になったアレもやってみようかな?


 うん、ワクワクして来た!

アクセスありがとうございます♪

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