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イルミネーション

作者: 春雨うどん

冷たい風が横入りした様に出てきた日


僕は冬の季節になったんだなと思った。


自転車のスピードに風が当たり酷く冷たく震える苦痛の季節だ。


まず、制服が薄いんだ…冬服なのにこんな、紙くらい薄い長ズボンを履かせる先生達は気が狂ってると思っている。


それに、部活のせいで、毎日、極寒地獄の様に暗い暗い夜道で帰らなければならないのがなんとも苦しい。


死んだ時は、絶対に極寒地獄だけは嫌だと思えるぐらいだ。


そんな冬なんだが、少し良い事がある。


それはイルミネーションだ。


この時期なると、近くを通る学校よりもデカいショッピングモールの草木に設置される。


まぁ何せ、イベントが多いのだ


クリスマスに、正月…などなど


色んな物がやってくる。


まぁウチには、サンタなんて来なかったが…


そのイルミネーションは、特別にいい物ではなく質素な物になっているが、自分は、この景色は、自分の中で好きだと思っている。


何故かと言われても分からないが、自然と見惚れてしまう。


虫が光に集まる様に僕もついつい、近づいてしまう。


多分、本能的なアレだと思っているが、まぁそんな事はどうでもいい、ただ好きなのだと…



時が経ち、私は正月頃に、家の集まりで離れていた実家に赴いた。


宴会が始まり、親戚同士で、趣味や仕事の話などで盛り上がっていたが、自分はふと、あのショッピングモールのイルミネーションが気になり、少し、お散歩に行くと伝え、厚い上着を着て、少し錆びた自転車に乗り散歩に行った。


ショッピングモールに着くと、とても暗く店も閉まっていて、人気がない様子だった。


あるのは、小さい光を放っている点灯だけだった。


少しだけ、心が沈んでしまったが、そこまででは無かった。


これは、私が大人になったからじゃないかと思っている。


みんな、飽きたんだ…


あのイルミネーション…


何せ,人間は好きな曲を同じ曲を何回も聴くのが飽きる様に、あの景色を何回も見るようにみんな、飽きたんだと…


まぁ、湿っぽくはなったが、消えてしまったもんは仕方ない


また、私は自転車に乗り、冷たい夜道を駆けていくのであった。

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