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フォーマはすごい

 フォーマはすごい。

 未来が見えるんだから。


 フォーマはすごい。

 気配を一切漏らさないのだから。


「はあ……」


 その代わりにでかいため息が漏れる。

 最近は、私、フォーマ……一人でいることが多いです。


 獣人は外に遊びに、ユーリは庭で遊びに、ベアトリスは、何処かへ遊びに?

 そして、私は誰にも見つかってはならない。


 理不尽ここに極まれり。

 そこで思いつく私。


 そうだ、悪戯しよう。


 思い立ったら行動に移すのが私。

 早速、キッチンの辺りを荒らす。


「え?だ、誰がこんな!」


 男のコックが叫んでいる。

 ふふふ、ちょっとだけ楽しい。


 と思っていたら、


「ミサリーの仕業だな!」


 てめえら、しばきにいくぞー!


 という掛け声がして、周りにいた料理人たちが包丁を持って、ミサリーという女性の元にまで向かう。


「え?」


 一人残された私は疑問符を浮かべる。


 まあいいや。

 次は成功するさ。


 向かった先は、庭だった。


 近くでユーリがはしゃぎ回っている。

 遠目で見れば可愛いが、あいつはただの嫉妬深い子供だ。


 相変わらず気配は消していざ悪戯。


 とりあえず、庭の草の一部を狩り尽くしてみた。

 すると、庭師の女の人がやってきて、


「ええ!?どうなってんの!?」


 驚愕の表情に顔を歪める。

 そして、


「ミサリーの奴ね!あいつただじゃおかないんだから!」


 そう言って、風魔法と鎌片手に来た道を戻る庭師。


「え?(二回目)」


 私は悪戯するのをやめたのだった。


 フォーマはすごい。

 諦めが早いから……。

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