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探してきなさい。

「自分自身で結婚相手を探してきなさい。」


初めて父が発した結婚という言葉。

私はすぐに返事が出来なかった。


「聞いているのか?」


「すみません、つい驚いてしまって返事できませんした。

しかし代々親から紹介された者同士結婚することになっていたのでは?」


「そうだったんだが、紹介できる若い娘がもういなくなってしまったんだ。

だからお前が選んだ人でもいいと思っている。」


「そうだったんですか...。」


「しかし条件がある。

・20代であること。

・健康体であること。

・結婚した経験がないこと。

・口が堅いこと。

であれば家に連れてこい。」


「はい。」


父は話し終わったら部屋を出ていった。


まさか自分自身で探さないといけないことになるとは。

12の頃から仕事しかせずに27まで来てしまった。

そんな私に結婚相手なんか見つけることはできるのだろうか?


私、雲龍うんりゅう 桜香おうが

27歳、職業 忍者、男、

特技は人の表情をみて心情を知れること。

女性に扮すること。


代々私たち一族は忍者一家、今の時代は人の生死に関わること以外であればなんでもやる。

最近は依頼が入りにくくなってしまったので探偵っぽい事務所をかまえて生計を立てている。


元々話をすることが苦手だったので

人を追ったり、インターネット専門で対人系の仕事は父と妹にまかせっきりだった。


そんな私なので異性とまともに話す自信はない。

結婚相手を見つける前に人と話すことになれないといけない。


妹に相談してみるか。


妹 雲龍うんりゅう 藤恋とうこ

23歳、職業 忍者、女、

特技、話術で人の心情を揺さぶること、

見た目はか弱いが特異体質で男性並みに力が強く90キロくらいなら投げ飛ばせる。


[トントン]


「はいってもいいか?」


「いいよー。」


ふすまを開ける。

ゴロゴロと布団の上で少女漫画を読みふけっていたみたいだ。


「お兄ちゃん珍しいね。何事??」


「人との会話でのコツを聞きたくて。」


「なにそれ!笑 熱出た??」


妹に結婚相手を見つけないといけないことを話した。


「そっかー><” 大変だねー!

私は本とかネット使って知りたい情報を調べたよ。

本貸してもいいんだけど女性側の会話の仕方だから参考になるかわからないけど。」


「ありがとう。数冊借りとく。」


「うん!そこの本棚に置いてあるから適当にとっていいよー。」


漫画を読みながら右側を指さす。

そこには壁一面の話し方、心理学、作法など人と関わるときに必要なものの本で壁一面の本棚を埋めていた。

のんきな妹だと思っていたが見えないところで努力していたんだなと痛感する。


その中に食事中の作法、丁寧な話し方、自信の持ち方の本があったので借りていった。


今日はこの本読んで明日本屋に行くとしよう。

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