恋せよ少年
呑気な村人達ですね。自分で考えてる癖に羨ましく思えてきました。
「ノールさん、凹まないでください」
「ははっ、大丈夫です。……!?」
ん?何かノールの顔赤くないか?あー、そういうことか、クルアは確かに透き通る美しさがあるからな。
「あ、の、ノールさん?」
「あ、いぇ、クルアさん、ちょっと、僕トイレ行ってきます!」
ノールが走って行った。挙動不審にもほどがあるだろ。今気付いたが、あいつ案外足遅いんだな。これは鍛える必要があるようだ。
「いいのぉ。これは頑張って欲しいぞ。ノール」
ドフまで一体何があった?みんなして……。ってうわ?!?!ドフに突然手を引かれた。
「行くぞ!キュウリ!」
「行くってどこに」
こいつら挙動不審病にでもかかったのかよ?挙動不審病って我ながらネーミングセンス無ぇな……
「ノールを追うぞ」
は、はぁ?ノールのトイレなんか覗きたくねぇよ!俺はそんな趣味じゃねぇぇぇぇ!!クルア!助けてくれ!そんな目で俺を見るなぁぁぁ!ドフの力が案外強くて引っ張られてくばかりだ。くそぉ
「俺は!断じてそんな奴じゃねぇからぁぁぁ!!」
と叫んでドフに引きずられるように連れていかれた。
「ノール、気にすることはない。我らは仲間だ。」
ノールが木の影で三角座りしていた。トイレしてないじゃねぇか!
「うわっ!ドフ、キュウリ!」
ノールの奴、熱あるのか?顔が真っ赤だぞ……
「おい、お前熱か?ちょっと額貸せよ」
ノールの額に手を伸ばした時ドフが俺を嘲笑った。
「キュウリ、気付かぬか?ノールは」
「あー!!!!違う、違うよお!」
ドフの声に被さってノールの叫び声が……本当にこいつらわからんな。
「クルアさんの、こと、好きとかじゃもん!」
うっわー。こいつ、わかりやすっっっ。なるほどなぁ〜〜〜。これはいじれるぞ(笑)
「そういうことか。俺が伝えといてやろう(笑)」
「ぎゃ、ぁ、やめて!そ、そういうのじゃないって言ってるでしょが!」
泣きそうな癖に照れてやがる。そんな顔されると疼くだろ?もっともっといじりたくなる。あ〜、最低な行為かもしれないけど最高だわ〜。
「嘘つくなって俺たち仲間だろ?」
「そうだぞ、ノール。水臭いぞ」
2人しての猛攻撃。ノールに為すすべはなく……。ついに自白したのである。
「お願いですからクルアさんには秘密にしといてください!嫌われたくないんでぇ。」
あーあー、泣かせちゃった…。ていうかクルアは気づいてるだろ。
「皆待っているだろうから、村に戻らぬか?」
「お、賛成」
「う、うぅ」
というわけで村に戻ったのだがクルアは強者だった。
「ノールさん、お腹痛かったのですか?薬草ありますよ?」
クルア、やめてあげろよ。まあ、見てるこっちは面白いから良いんだが。ノールの顔真っ赤だぞ。遊んでいるのか?クルアは。流石に気付くだろう…。
「おお、ノールさん、熱があるようじゃ。ちょっと待っていてくだされ」
「あ、の、その、僕は、大丈夫ですから」
何だこの村人たちは。鈍感の塊なのか?おい、まじで薬草持ってきたぞ。
「無理は禁物です。はい、どうぞ。」
クルアが天使の笑顔で薬草を飲ませる。ノールは抗えない。そしてそのまま薬草を次々と……。
「ぬがっ?!げほん、ごほん」
口を押さえて悶えるノール。よっぽど苦いらしいな。面白いじゃないか(笑)いいぞ!もっとやれ!
「良薬口に苦しですよ。ゆっくりお休みなさってください。確かあの家はほとんど無事なのでベッドとか残ってます。」
あー、本当に気付かないんだな、クルア。ノールの気持ちに……。不憫にも程があるだろ。俺はその方が楽しくていいけど。
「そ、そういうのじゃなくでぇ…」
「なるほど、そうですよね。」
お?気づいたのか?!頑張れノール!!!
「異世界から来てまだ不安ですよね。お任せください。私が一晩つきっきりで看病してあげますから!魔物とか来ても私が追い払っちゃうんで安心して寝てください。もしもどうしても寝れなかったら、子守唄とか歌います!」
おい………ノールが死ぬぞ………いや、その方が嬉しいか?ノール。ノールと目が合う。泣きそうな顔。しかし、微妙なニヤつきも見られるな。
「そうじゃな。クルアは見た目はか弱い女子じゃが、村一番の実力者じゃ。ノールさん、安心してください。」
というわけでノールは半ば無理矢理寝かされたのであった。
私は恋愛とは縁がないし、恋愛物語なども基本読んでません。挑戦ってやつですね。




