住宅展示場での話し
剛ファミリーは住宅展示場に車で出向いた。
剛はアウトドアではないもののなにかと便利になるということでワンボックスの車である。
チャイルドシートが二つとまさにファミリーカーだ。
剛は展示場に行ったことはなかったが、妻の亜紀子は小さいころ両親に連れられて行ったことがあったが記憶は定かでなかった。
そうこうしているうちに郊外地の住宅展示場に到着した。
さあ、見るぞーとはりきって敷地内に足を踏み入れると、たくさんの家にびっくりした。
昼からだったので全部回れるかどうか心配になった。
まず地図を見ながら聞いたことのある大手メーカーの5社を見学することにした。
元旦なのに人は結構いた。
まず、○ホームに行った。玄関の脇にカウンターがありそこで受付を済ませた。
「担当させていただきます佐藤です。」と元気のいい明るい好印象の彼が案内してくれた。
年のころは27歳くらいであろうか。
まず世間話から始まった。モデルハウスを歩きながらいろいろな話をした。
その家はとても立派で結構大きかった。一通り見終わると、ダイニングに通され座るように言われた。子供も最初のうちはおとなしくしていたが、暴れだしていた。
そこに女性のコーディネーターみたいな人が来て子供を面倒みてくれた。
着座すると佐藤さんが「お茶かコーヒーどちらにします。」と聞いてくれた。
妻と顔を見合わせ「コーヒーで」と軽く会釈した。
いろいろと佐藤さんは親切に話してくれた。
まず、最初に聞かれたのが「土地は持っているか」ということだった。
後々考えてみると大半の人がその質問をしたと思う。
土地は剛の父親が買ってくれていた。
なんでも退職金で買ってくれていたらしい。
そのことを3年前から知っていた剛は「あります」と答えた。
佐藤さんは「ぜひ敷地を見せてください。
それから地盤調査をさせてください。」と地盤調査の言葉を知らなかった剛と亜紀子は真剣にその話を聞き土地の強度の重要性を認識し快諾した。
簡単に家の要望を聞かれその場をあとにした。
それから残り4社○ハウスの前田さん○○ハウスの武田さん△ホームの田辺さん△△ホームの足立さんと面会し、くたくたになって車に乗り込んだ。