18、後悔先に立たず
「はぁ……」
夕暮れ時の公園、僕は独りブランコに乗って溜め息を溢す。
このまま永遠の別れになってしまうのだろうか――。
もしそうなら、どうして僕は――。
そんな寂しさと悔しさが、胸の中でぐちゃぐちゃに入り混じる。
この日が来るのは前々から分かっていたのに。
だからこそ沢山思い出を作ろうねって話したのに。
「……今からでも間に合うかな」
許してくれなくてもいい。せめて一言告げるべきだよね。
僕はブランコを降りて、全力で走り出した。
「なんであの子は二十歳にもなって、幼稚園の時からのぬいぐるみを手放さないんだろうね?」
「変な兄貴だよね。母さんが『捨てる』って言ったら泣いて出て行くし」
「どこで育て方を間違えたのかしら」
お読みいただきありがとうございました。
今回は、ランダムワード「ブランコ」から連想生まれた作品です。
皆さんは捨てられないものってありますか? 私は小学校3年生の時まで、某教育アニメキャラクターのぬいぐるみが手放せませんでしたね(笑)。懐かしい記憶です。
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