15、夢物語
もしもしかめよ、かめさんよ
世界の内でお前ほど
歩みの鈍いものはない
どうしてそんなに鈍いのか
「……って言うけどさ、俺たち動くって概念なくね?」
「まぁ確かに。どっちかって言うと動かされる側だしね」
「だよなぁ。いやぁ俺も動いてみてぇよ。色んな景色見てみてぇよ」
「でも俺たち、めちゃくちゃ重いよ? 動けたとしてもそれこそかめ並のスピードじゃない?」
「いや、この際それでもいい! 動けること自体が素晴らしいんだからよぉ!」
「暑苦しいなお前。水でいっぱいのくせに」
「上手いこと言ってんじゃねぇよ。はぁ、マジで動けるようになりてぇなぁ。何で亀じゃなくて甕に生まれたんだろ……」
「分かるわ〜。しかも形だけは亀なのにね……」
お読みいただきありがとうございました。
今回は、「人外だけを登場させたい」「歌から作品を作りたい」という思いを混ぜ合わせた事で生まれた作品です。
思っていた人外と違う形にはなりましたが、人外には変わりないのでOKでしょう。
因みにオチは「亀型の甕」という、ただのダジャレです。
え、冷房ですか? 付けていませんよ。
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