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Mirror to mirror  作者: おどろ木とどろ木
3/6

Episode 1.因果関係(3)期待の中で

10月17日火曜日17:05


 北島圭一きたじまけいいちは、東邦商社の第二企画部に所属する社員で入社5年目である。

 今日は、上司の課長と部下の新人と共に本社に赴き、企画説明を行っていた。本社の人間と、取引先の反応はまずまず。このまま順調にいけば通らない企画ではなさそうだ。


 5年目にもなると今の部署の仕事にも慣れてくる。初めてできた部下である田中君の新人らしい突飛な考えに驚かされたりしつつも、冗談を言い合えるほど関係は良好で、社内の中でもうまく教育できているほうだ。


 17時前には自分の部署に戻り、今日はそのまま退社することにする。18時には大学生のときから付き合っている彼女とレストランを行く約束をしている。


 17時45分に神坂駅かみさかえきに着いて彼女を探す。A2出口付近で待っているらしい。神坂駅の周辺はリーズナブルだがおしゃれな和食レストランが多く立ち並ぶ。この時間は仕事終わりの会社員でごった返している。駅の出口周辺はやはり人が多く、彼女を見つけられない。


 スマホで「どの辺にいる?」とメッセージを送る。

 すると、「あなたの後ろかな!?」と返信がある。

 振り向くと、笑顔で大きく手を振って合図してくる彼女がいる。

 どうやら、道路を渡って待っていたらしい。こちらも手を振って合図してから横断歩道へ走り出す。


 仕事が忙しくて2週間ほど会えなかったせいか、彼女を見ると気分が高揚して自然と笑顔になる。横断歩道を渡って彼女のもとへ小走りで駆け寄る。笑顔の彼女も小さく手を振りながら小走りで近寄ってくる。


 彼女まで5mのところで誰かの肩と肩がぶつかる。相手がよろける程度でもなかったのが幸い。すぐに振り返って「すみません、申し訳ない。」と謝る。相手は軽く会釈してきて立ち去っていく。


 するとまた彼女のもとへ駆け出していく。


 


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