日記10
捜索隊の為に目印を残すか、おいはぎに見付からないように痕跡をすべて消すか。
わたし達は少し話し合いました。意見は一致しています。痕跡は残すべきではない。
森は幾つあった?
エイフダーマ村への道程に。
集落は見付かりません。酷い気分。今、お風呂にはいれたら、もしくは安心してぐっすり眠れるなら、なんでもさしだすでしょう。それにしても時間が足りません。なににつけ。もう間に合わないようです。
誰か地図をくれないかしら。
提案があります、イスキア先生。
来年度から、いえまだ出発していない生徒が居るのなら今からでも、グルバーツェをはなれての試験の場合、試験会場まで生徒を送るべきです。魔法学校が責任を持って。
わたし達のような目にあう子が増えてはいけません。
時期がよかったのかしら。グリュシュタックが沢山あります。グルバーツェでは見ないような、大粒で立派なものも沢山。これでお酒を仕込んだらおいしいでしょう。
52:44:7:18
或いは
48:40:8:18
少しだけひなたに出す時間をつくってください。香りがよくなります。味も角がとれるとフィルラムちゃんが
グルバーツェという名前はグリュシュタックから来ているのですって。三年も住んでいたのに知りませんでした。フィルラムちゃんは物知りです。フィルラムちゃんを死なせる訳にはいきません。彼女だけは絶対に。
なにか居る感じがします。神経が昂っています。おいはぎは今日見ていません。魔物でしょうか。それとも友人達が迎えに来てくれたのかも。だったら声をかけて。
本当に先生がこれを読んでいるのかと不安です。
〈手紙の本〉が壊れていたらわたし達はおしまいです。
こんなきもちになるのは、いや




