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7 under-world(レナside)

 ここは街の大きな宿屋の一室。


「やったなレナ!」

歓喜ある声を発する。

それはロディ。

やけどのため頭と顔に包帯を巻いてベットに寝ている。


その言葉を受けるレナは、窓から外を眺め


「・・・」

と、沈黙している。


そこに


「ええ、やりましたよ」

と、レナの代わりに答えるのは、

長髪のグレーの髪と髭を生やしたの中年の男。

書物を片手に持ちながら言う。


「見てたのか、ヴィクター」


「ええ、しっかりと」

と答えるヴィクター。


「そうか、やっとテリオスの仇をうったか!」

とロディは嬉しそうだ。


しかし、


「ごめん」

と言い、レナは部屋を出る。


「どうしたんだ?」

ロディは心配そうだ。


「大丈夫ですよ。私が話してきます」

とヴィクターは言い、部屋を後にする。


―――ここは病院の屋上、景色が一望できる。


「レナ」

と景色を眺めるレナに、ヴィクターは後ろから話しかける。


「・・・」

レナは振り向かない。


その後ろ姿にヴィクターは少し表情を変えながら、

「レナ、貴方は」


「なぜ奴に、ととどめを刺さなかったんですか?」

と言う。


「・・・」

それに対しても何の反応もしないレナ


「何故です?」

更に問いかける。

数秒の後。


「わからなくて」

と、レナは呟く。


「?どういうことです?」

ヴィクターは聞き返す。


レナはベランダの淵を持ちながらゆっくりと、少し首だけヴィクターを見る。

そして


「悪魔のことが」

と言う。


「悪魔、奴の事ですか」

と怪訝そうにレナに聞き返す、ヴィクター。

更に

「何が解らないんです?レナ?」

と厳しめに聞き返す。


するとレナは再び景色へと身体を向けて、眺める。


「・・・」

何も答えないレナ、に対して、

不機嫌そうな態度で、ヴィクターは


「奴はテリオスの仇、貴方の恋人を殺した張本人です」

と言う。


 その言葉にレナは下を向く。

更に


「テリオスは君の前で奴に、無残に殺されたんですよ!」

と強く言う。


「・・・」

レナは黙って下を向いている。


更にヴィクターは

「切り裂かれ、腕をもがれ、胸を突き破られ・・」


「わかってる」

その言葉を遮るようにレナは言葉を発する。


そしてゆっくりと、振り向く。


「そうですか、ならばいいんですよ。

奴を殺す。それが解ってるなら」


ヴィクターは表情を戻す。そして2人は部屋へと戻った。


話は早いです。行きましょう、奴の所へ。

ヴィクターはテレビの砂嵐を空に出現させる。

そしてその中に居る姿は、あくま、神室 一期だった。

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