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16 勝利の先に

目を開けると、そこには美少女が居た。


しかも俺をじっと見つめている。


レナだ。


俺を心配そうに見ながら。回復魔法を唱えている。


「神室?」

レナは俺を呼ぶ。


「レ・・レナ」

俺は答える。


「大丈夫?神室?」


「ありがとうレナ」

と答える。


レナの回復魔法は温かくて、身も心も癒される。


「魔法が使えるとは」

俺は言う。


「ここは違う世界だから」


「だから魔導書の呪いが消えたって事か」

なんだか詳しくは理由は解らないけど、良かった。


 ――――俺はさっきのヴィクターとの戦いで、

レナに手を握られた時、魔力の復活を感じ取った。


 そして俺は、命がけでヴィクターの気を引いて、

レナの魔法の詠唱時間を稼いだ。


 ロディ、と言う大きな犠牲は払ったが、お陰で何やら大きな

(答え)にたどり着きそうだった。


そう、この扉には、


(神室 一期)

と書いてある。


神室 一期

の部屋。


ここは俺の部屋。

ここに入ろうとしたがヴィクターに邪魔された。


――しかし今、

いよいよ、開けることになる。


すると。


(ジーーー)

となにやら機械音がする。

どうやら何かを、読み取りされているらしい。


「認識しました。扉を開きます。」


「この悪魔に身体で、どこの身体の部分を認識したんだろう?」


とにかく、扉は開いた。


いよいよ中に入る時が来た。


俺とレナは見つめ合うと、意を決し、部屋に入った。


―――そこには、パソコンが何台もあり。


広い部屋に白い壁、パソコンだけが並ぶ無機質な部屋だ。

正に何かのrabo(研究所)


特に目を引くのは


部屋奥の立体モニター。

宙に浮く文字が360°どこから見ても、同じように見える。


そこには


【 missing-emotion 】


と、モニターに表示されている。


この文字。

どういう意味だろう?


俺とレナは不思議そうに見ている。


すると


その下に


RE・・


そして数秒後、


NA


-RENA-


と、タイピングされる。


「!?」

驚く2人。


何だ?


更に。

wel


welcome


と打たれる。


「ようこそ・・?」

レナは不思議そうに訳す。


「誰だ?」

俺は部屋で声を上げる。


すると、


「この時が来た」

と重く低い声が言う。


聞きおぼえがある。


これは、俺の声だ。


それと同時に


中央モニターには

映像が流れる。


「!?」


俺と男?

が映っている。


これは?


「テリオス!?」

レナは驚いて言う。


テリオス?

レナの恋人!?


そのまま観ていると、

やがて、テリオスは切り裂かれる。

俺の手で。


「誰なんだ?!」

俺はこの映像を流してる者に叫ぶ。


しかし、映像は止まらずに流れ続け、やがて、


(グサッ)

とテリオスにとどめをさした。


「やめろ!」

俺は大声で言う。

(レナにこんな映像を見せるな!)


すると、


(パッ)

と映像が切り替わる。


そこは何処やらの山道、森の中。だろうか?


そこには、レナ?

が居た。


何処か幼く、今とは雰囲気が違う。


「うそ・・」

レナは驚いている。


(なんだ?一体なんなんだ?)

この映像は。


なんの意図が?


そこに出てきたのは


「テリオス!?」

とレナが言う。


一体・・?


そして

テリオスは


「楽しかったな、レナ」

と言う。


「ええ、テリオス」

と映像の中のレナが言う。


どうやら俺の見る限り、2人のデート?の映像のようだ。


こんな映像が流れるとは。


どうして?


俺は横に居るレナを見る。


じっと映像を見ている。


映像のテリオスは、レナを見送って手を振っている。

どうやらデートの帰りのようだ。


そしてレナは去る。

残る映像のテリオス。


そして、


テリオスはモニター越しに、こちらを向いて


「久しぶりだな、レナ」


と、言った。

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