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#2 逃走

私の自慰的作品をお楽しみください。

※この作品に登場する同名の実際の団体、組織、企業、事件とは一切関係はありません。

※この作品には長期連載および不定期更新が予測されます。ご了承ください。

※この作品には過度な著者の自己満足が含まれています。ご了承ください。

※この作品には誤った情報、解釈、認識、価値観が含まれています。ご了承ください。

 強い西日が差し込む中で桃華は目覚めた。奇書を読んでいる内に眠ってしまっていたようで、固いソファーに鞭打たれた体を起こした。部屋には未だ桃華しか居らず、鬼村は戻って来ていないようだった。

 鈍い意識の中、桃華は外が騒がしいことに気が付いた。窓を開けて辺りを見てみると、校門の辺りに三百人程の人だかりが出来ていた。集団の中では校章が描かれた旗や「統学戦」と書かれた旗が翻り、一見すると学祭かMay Dayのようにも見えたが、よく見てみれば、門扉を境にして学生と数十人のコートの男たちと口論しているようだった。コートの男たちは公的機関の人間なのか一様に同じ黒色のコートを羽織っていて、学生たちから拒絶的な「帰れ」のシュプレヒコールを浴びせかけられていた。その間にも校舎からは「中核」や「民青」、「第四インター」と書かれた旗を持った学生たちが騒ぎを聞きつけて次々と向かっていた。

 桃華は野次馬として呆然と見ていたが、コートの男たちの後方、集団より離れた所に二人の人物が立っていることに気が付いた。黒いコートの人たちとは所属が違うのか薄灰色のコートを羽織った二人は、桃華と同じように目の前での出来事を見ているようだ。桃華は二人を注視していたが、その内の一人がこちらを見ているような気がした。当然、顔がどちらを向いているのか大雑把にも判断できる距離ではないのだが、その人物を見ていると、きゅっと喉を絞められ、呼吸動作が乱されるような感覚を感じたのである。

 桃華は反射的に窓から離れた。それと同時に背後の扉が勢い良く開かれる。びっくりして振り向くと、そこには息を切らした鬼村が居た。


「刀を持って、早く」

「えっ」

「早く!」


 鬼村は大層焦っていた。言われるがまま刀を手に取ると、腕を掴まれ引っ張るようにして駆け出した。


「すまない。状況が変わった」

「どういうことですか?」

「今は説明している暇がない。早くここを出ないと」


 先ほどの騒ぎが広まり始めているらしく、校内は噂話に浮き足立つ学生で満ちていた。その間をすり抜けると辿り着いたのはボイラー室だった。中には他に二人の学生が居た。学生は床に留められていないボイラーを横にずらし、その下にあったマンホールの蓋を開けた。鬼村は開いた穴に身を翻して足掛金具を使用せずに五メートル下に降り立った。梯子すら真面に昇り降りしたことのない桃華にとって、床に開いたφ600ミリの入口に入って行くのは勝手が分からず、とても恐ろしい行為だった。しかし、緊急時であることに変わりはなく、学生はマンホールを前にして当惑する桃華の両脇を掴んで持ち上げると、容赦なく穴の上で放した。理解する前に行為が終わっていたことが幸いし、何処かに体をぶつけて怪我をすることなく下で待っていた鬼村に受け止められた。

 水の流れていないヒューム管の中を十分程歩き、別のマンホールから地上に出た。そこは大学敷地の外の薄汚い路地裏だった。傍には古めかしい幌付きのトラックが佇んでいた。箱型のキャビンから突き出すように設置された発動機に、片方だけの円い前照灯が危なっかしく付いていた。それは〈ZIS-5〉と呼ばれるトラックだった。

 ZIS-5は1933年から1950年まで生産されたトラックである。1941年に製造された物は資材不足の影響で前輪ブレーキの付いていないなどの簡易設計となっていて、これも二つある前照灯の一つを省略した物だった。東部戦線ではその故障の少なさが高く評価され、物資輸送、兵員輸送、火砲牽引などの兵站業務の一つである輸送を担った。百万人の市民が飢餓や戦闘に巻き込まれて死亡したレニングラード包囲戦でも、凍ったラドガ湖上を渡り飢餓に喘ぐ市民へ物資を届け、多くの市民を脱出させると言う活躍をしている。

無骨で簡素なトラックにはセルモーターが装備されていないらしく、キャビンと二代の間からクランク棒を取り出すと、エンジンに差し込んで力強く回してエンジンを掛けた。数回の咳き込むような破裂音の後、農業用トラクターのようなエンジン音を響かせ始めた。荷台にはキリル文字が書かれた木箱や自転車などのガラクタが幾らばかりか積載されていて、刀も隠匿の為に毛布に包まれた状態で一緒に積まれた。


「先生、お気をつけて」


 そう言うのはこのトラックを用意した学生だ。学生は鬼村にメモを手渡した。鬼村はメモの中身を確認すると、アクセルを開けて走り出した。

 街は夕闇も過ぎて薄闇に覆われていた。宵の口と云ったところであるが、すぐに夜闇に覆い尽くされると思われた。街並みは桃華の知る札幌市ではなかった。大通公園並みの広さの片側六車線の大通りには、複々線の路面電車や高架を貨物列車が走っていた。通りには統一された欧風の建物が立ち並び、埃に汚れた華やかなショーウィンドウには民芸品や調度品が置かれていた。しかし、大通りを外れると街並みは一変した。道は狭隘で所々に急峻な箇所もあり、突如として道の先が階段に変わっていることも屡であった。道沿いの建物も亦、複雑に所狭しと乱立していた。最小限の間を取って建てられた鉄筋コンクリート製のマンションには、纏わり付くように素材の異なる増築部分が至る所に生えており、他の建物と繋がって箇所もあった。

 市街地を抜けると石畳の道は終わって砂利道となった。鬼村はサイドミラーを確認し、追手が居ないことに安堵する。


「突然すまなかった。もう少し時間があると思ったんだが・・・」

「あの人たちは・・・?」

「公共情報保安省。東ドイツのシュタージやルーマニアのセクリタテアと同じ、反体制派やスパイの監視、摘発を主な活動とする政治警察だよ」

「・・・私を捕まえに来たのですか?」

「そうだ」

「そんな、どうして?」

「刀さ。あの刀は存在してはいけないものだと言ったろう?存在してはいけないものを排除するのが奴らの仕事だ」

「それじゃあ、刀は拾ったものだって説明すれば!」

「確かに君は刀を拾っただけかもしれない。しかし、それを信じて貰えたとしても奴らには関係のないことだ。疑わしきを罰する。そうしなければ事件を未然に防ぐことが出来ないからだ。それに、あの刀は容赦も慈悲も掛けることが出来ないほどのものなんだ」

「それじゃあ、どうすれば・・・」

「取り敢えず今は、逃げるしかない」

「どうして・・・そうしてこんなことに」

「・・・」


 突然、トラックが停まった。下を向いていた桃華は何事かと思い見上げた。すると、桃華は煙草の匂いと人の温もりに包まれた。それは柔らかく包み込むような抱擁だった。


「君は悪くない。大丈夫」


 鬼村は囁くように言った。「大丈夫」と何度も言う。


 それは桃華が落ち着くまで続けられた。




 初めて見たときの印象の通り、トラックの乗り心地は最悪だった。常にガタガタと音を立てるキャビンは単なる箱と言った感じで、雨を防ぐ程度にしか考えられていないのか、外気温と大差無いばかりか隙間風が吹き荒ぶ有様である。鼻を赤くしている桃華に毛布を手渡した。「眠っていても良いぞ」と言ったが、睡魔には完全にアウェイな状況だった。座席の上に体育座りで毛布に包まるが、秋も夜も深まった今、寒さを凌ぐには我慢が必要だった。先ほどの抱擁の温もりが無性に恋しくなり、座高差がある程度あるので鬼村の座席に一緒に座っても辛うじて運転に支障はないと思われたが、その姿を想像して恥ずかしくなった。お陰で少し体温が上がり温まった。

暫くして道はコンクリート舗装になった。身障りな振動が消え、疲れに誘われるようにして眠りについたが、余りの寒さに短くしか眠れなかった。それを繰り返している内に、遂に、さっぱり眠れなくなってしまった。道は前照灯が照らす以外に何も見えず、すれ違う車は少なく、退屈な道程だった。


「鬼村さん」

「ん、起きたのかい。寒くないかい?」

「寒くは・・・寒いです。でも、大丈夫です。そう言えば、これ、どこに向かっているんですか」

「説明してなかったね。ごめん、ごめん。私たちは函館に向かっているんだ。函館には私たちの逃走を手助けしてくれる人が居る。その人に会いに行くんだよ」

「へえ、そうなんですか。結構、あれですよね。時間が無かったのに準備が良いですよね」

「・・・まあ、言ってしまえば、僕も存在してはいけないものに片足突っ込んでいるようなものだから。彼らは思想犯の取り締まりに最も気を掛けている。鬼人を始めとする人妖は、その一歩前の段階に当たる思想不全と見られているんだ」

「それは何でですか」

「何で?何でかあ・・・。それはきっと、思想不全と見られているからかな」

「?」

「日本の歴史に於いて、単純な種族としての性能差に重きが置かれていていた時代は長く、政治の中枢には人妖が贔屓的に多く登用されていた。戦後、今までの国家は解体され、西も東も人間の国が興った。思想不全と見られるようになるきっかけになったのは、両国が建国して間もない頃、まだ、国家が不安定だった頃に人間と人妖のいざこざが多発したことや、元の国体に戻ろうとする事件が発生したことだった。それから二十年、拡大解釈の可能な公正思想法を盾にする当局の嫌疑が緩むことは無かった。今や、国家に反抗しようとする者の動機は謂れもない嫌疑に対する憎悪だ。鶏が先か卵が先か、彼らが人妖を思想不全と疑うことによって思想不全が生まれているのだ。只、実際のところ、彼らはこの状況を理解した上で利用している。つまり、歴史の浅い人間の国家を安定させるためには人間の団結が必要であり、人間と人妖を徹底的に差別し、区別を明確にすることによってこれを図るのである。憎悪に身を委ねて社会に反目すれば彼らの思う壺、故に逃げるのだ。私の場合、人妖でありながら大学で教鞭を取っている。それを公正思想法で解釈すると、その行為は人間であればこそ通ずるものであり、人妖となれば扇動に当たると云うことになる。そうなれば、後は実際に私が扇動をするか、言い掛かりを付けられて連行されるしかない。詰まるところ、私が逮捕されるか否かは彼らの気分次第なのだ。このトラックや避難先は、その何時訪れるか分からない相手から逃げるために用意していた物なんだ」

「そうだったんですか。それじゃあ、私はとても幸運だったのですね」

「ああ、君を見つけたのが私で良かった。あの早さで公共情報保安省が来たと言うことは、前々より君が来ることを察知していたのだろう。もし、私に出会うのが後一、二時間遅かったら逃げることは難しかったかもしれない。只、問題なのは彼らがどうやって察知したのか分からないことだ。別次元の世界から来た君を予見できるのだとしたら、この逃走は一時的なもの―――」


 鬼村の声が尻窄まりになる。何かと思い前を見てみると、2、3台のトラックが停まっていて、またその先に一台の装甲車が佇んでいた。装甲車は2トントラックほどの大きさで、リベット留めの防弾板に身を包み、投光器とヴィッカースQF2ポンド砲を備えた砲塔が付いていた。装甲車の周りに二人の兵士がおり、通る車を止めて検査しているようだった。桃華を乗せたトラックも仕方なく列に並ぶ。

「君は私の友人の子供で、私は函館に居る友達に会うと言う君を送ってほしいと頼まれたとしよう」

「わ、分かりました」

「人民警察の多くは理性ではなく感情で行動する。煽てれば調子に乗るし機嫌を損ねれば殴られる。大事なのは彼らに興味を持たれないこと、下手に出過ぎないことだ」


 前のトラックが前に進み、やがて、自分たちの番が来た。懐中電灯を構えた警官が近づいてくる。桃華が何とかしてやり過ごさなければならないと覚悟を決めた、その時、強烈な破裂音と共にキャビンに一発の銃弾が撃ち込まれた。


「降りろ!」


 トカレフを構えた警官は外から叫ぶや否や、ドアを開けて鬼村を引き摺り下ろした。鬼村の名前を呼ぼうとした桃華も亦、乱暴に引き摺り下ろされ、後頭部を銃床で殴られて突っ伏して悶える鬼村の横に跪かされた。警官は鬼村の身体検査をすると同時に、当然のように、鬼村のポケットにあった幾らかの紙幣とくたびれた煙草を自らのポケットに移し替えた。


「おい、党員証はどこだ」

「・・・」

「聞こえなかったのか?党員証を出せ!」


 怒鳴った警官は鬼村の腹部を蹴り上げる。咳き込む鬼村はトラックを指差した。それと同時にトラックを検査且つ物色していたもう一人の警官が、永年党員証と書かれた赤い手帳を手前の警官に投げ渡した。


「鬼村勝之、北海道大学准教授、中産階級」


 そう言うと、警官は党員証を鬼村の頭の横に投げ捨てた。


「おい、こいつの党員証は?」

「車の中にあったのはそれだけだ」


 警官は桃華に近付くと、党員証を出せと言う。しかし、当然のことながら桃華が持っているはずはなく、刀の積まれている荷台を検査するもう一人の警官に気を取られて、どぎまぎする桃華の顔面に軍靴の固い靴底が飛び込んできたのは直ぐの事だった。幸い鼻血こそは出なかったが、衝撃と痛みに蹲った。


「やめろ!」

「閉鎖都市に入る場合は党員証を携帯しなければならない。知っているだろう?」

「だからと言って殴られる理由は無いはずだ」

「そうだぜ、人妖はまだしも女の子を殴るのは止めてあげろよ」


 車両検査を終えた警官はへらへらした様子で桃華を引き起こした。


「さて、君らは函館に何しに来たんだ?」

「と、友達に会おうと思って、その、お父さんの友達の鬼村さんに送ってもらってたところです」

「へえ、友達か、良いね。うーん、党員証は忘れてきたのかい?」

「・・・はい、すみません」

「そうか、さて、どうしようか。函館はその軍事的重要度から閉鎖都市に指定されていて、法律で閉鎖都市では人の行動は全て当局の管理下に置かれることになっている。だから、身分を証明する党員証が無ければ都市に入ることは出来ないんだ。ただ、方法はある」


 警官はしゃがむと、赤く腫れつつある桃華の顔に手を添える。


「要は君がどう言う人物か分かれば良いんだ」

「私が、どう言った人物か・・・ですか?」

「そうそう、危険が無いことが分かれば君が友達と何処で遊ぼうが問題は無いと云う訳だ」

「それは、そうかも知れませんが・・・」

「それじゃあ、一緒に取調室に行こうか。心配しなくても大丈夫、友達の所へは我々が送ってあげよう」


 優し気に話す警官は桃華の腕を掴んで引き上げる。警官の話は桃華らに気を遣っての提案のように聞こえたが、桃華を足蹴にした短気な警官の表情が下卑た笑みに変わっていたことから、この話が何を意味したものであるかは明らかだった。




 どうしよう。

 桃華は必死にこの状況を脱する方法を考えていた。

 どうしよう、何か、何か、あれば・・・。

 《刀》があれば・・・

 ・・・刀?

 刀があれば・・・何?




「待て」


 それを察知した鬼村が制止を入れた。


「何だ、お前は身分を確認したから言ってもいいぞ」

「貴様らが何を考えているかは分かっている。みすみす、見逃すわけはないだろう」

「あ?じゃあ、手前はどうするって言うんだ?」

「取引をしよう」

「取引だと?こいつに変わる物があるって言うのか」

「トラックの荷台に木箱があっただろう。そいつを持って来てみろ」


 そう言われた警官は、その言動に怒りを覚えつつも言われた通りに荷台を探し、「За родину! За Сталина!(祖国の為に!スターリンの為に!)」と書かれた中くらいの木箱を持ってきた。荷台を物色したはずの警官が感心したように「なるほど、そんなこと書かれていたら碌なものじゃないと思うわな」と独り言を言っていた。中を開けてみると、古めかしいラベルの張られた一本のワインが入っていた。


「ブルゴーニュワインだ。昔、ナチスがフランスから安く買い取った物が日本にも流れてきたらしいが、これはその時の物だ。これを貴様らにくれてやる」

「その代わりに見逃せと?」

「健康のために酒を飲むことが禁止されている我々の中でも、公務員は特にその取り締まりが厳しいそうじゃないか。カストリ酒じゃない、しかも、西側の酒が飲めるんだ。十分に代えになり得ると思うが」

「確かにそうかもしれないが、俺らにとって一番良いのは酒と女を取り換えないと言う選択だ。それについてはどう考える?」

「それは最良の選択とは言えない」

「何故だ?」

「貴様らがその選択肢を取ると言うのなら、私は全力で抵抗する。そうなれば、結果は最良か最悪かしかなくなるぞ」

「・・・ほう」


 挑発とも思える鬼村の言動に、こめかみに血管を浮かべた警官はホルスターからトカレフを取り出して手元で弄び始めた。既に撃鉄は起こされており、何時何時、鬼村の頭に銃弾が発射されてもおかしくは無い。鬼村も反撃を考えているのか、身じろぎも瞬きもせず、只管にその瞬間を待っていた。


「待て」


 緊迫する二人に声が掛かった。声の主はこの提案をしたもう一人の警官だった。


「マジかよ、乗るのか?」

「まあ、落ち着けよ。女は幾らでもいるがこいつは中々手に入る物じゃない。純粋に楽しむのも良いし、年老いた上官に売りつけても良い。きっと、言い値で買い取ってくれるさ」

「そうかも知れんが、こんなに若い女をただでやれるんだぞ」

「今度、娼館に連れてってやるから我慢しろ。若い女の中にも体を売る大馬鹿者は居るさ」


 それを聞いても不満は残っているようで、顔を顰めたまま拳銃を仕舞った。


「さあ、取引成立だ。運が良かったな」


 あっけなく取引が成立し、解放されたことに意外の念を抱きつつも、相手の気が変わらないうちにと、手早くトラックに乗り込んでその場を離れようとする。しかし、短気な方の警官は腹の虫が収まっていなかったらしく、装甲車に立て掛けてあったマウザーGew98を取ると、走り出したトラックに向かって発砲を始めた。銃弾はいとも簡単にキャビンを貫通して行く。その暴挙に二人は慌てて身を屈め、速度を上げて急いでその場を離れた。発砲の最中、警官の笑い声が聞こえたような気がした。

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