表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三題噺  作者: どらぽんず
2/101

ふたつめ:月に一度のぜいたく

 うちの家では月に一度だけ、ぜいたくをする日がある。

 両親の給料日前だ。

 ぜいたくをすると言っても、高い家電や装飾品を買ったりするだとか、どこか高いお店でいいものを食べるとか、そういうことをするわけじゃない。

 うちは私を筆頭として、上は高校生から下は小学校高学年と、割と食べ盛りが揃った五人家族だ。両親とも共働きでなんとか養ってくれているが、家計はまぁ、少なくとも楽ではない。

 そんな状態でのぜいたくだ。

 やることといえば、いつも使っているスーパーで、いつも買っているものよりもちょっとだけ高い肉や野菜を買って、焼肉やらすき焼きやらをみんなで囲むくらい。

 でも、それがとても楽しい。

 昔は出てきた肉を誰よりも食べてやろうと思って、ぎゃあぎゃあ騒ぎながら食べていたものだけど、最近は割りとわいわいと楽しみながら食べている――つもりだ。

 もっとも、一番下がまだ食べ盛りも食べ盛りだから、ちゃんと自分の分を確保するためにはやっぱりまだ争うような形になっちゃうのだけど。

 食卓が騒がしいのは、いいことだ。度が過ぎるのはよくないけれど、静かな食卓よりはよっぽどいい。

 ――そして、楽しい出来事は一瞬だ。

 あっという間に買い込んだ食材はお腹の中に消えてしまい。弛緩した空気の中で、食後のお茶を飲んでほっと一息つく。

 ふっと緩んだ思考の中で、最近いつも思うことがある。

 月に一度の楽しみだけれど、こんな瞬間はあと何回味わうことができるのだろうと。

 もう少しすれば、私は大学受験だし、下も高校に行ったりして時間がとれなくなることも出てくるはずだ。

 こんな時間はいつまでも続かない。でも、きっとそういうものだとも思う。

 ……いつか私もこんな時間を別な誰かと作りたいなぁと、そう自然と考えることができるようになるには、まだもう少し時間はかかりそうだと感じながら、

「ごちそうさまでした」

 そう言って、私は部屋に戻って宿題を片付けることにした。

今回のお題は以下の三つでした。

1)肉

2)成長物語

3)スーパーマーケット

※三題噺お題ジェネレータより


2)の要素が薄いどころか入っていない感もあるけれど、まぁそんなもんです……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ