最悪の出会い
今日もいい天気だ!
そう思いながらも霧島連は屋上から下を向き桜を眺めていた。ここ桜岡中は桜が綺麗な事で有名だ。しかしそんな事を言っている俺だが、実はほんの一ヶ月前に入学してきたばかりだ。だから、こんな事を言える立場の人間ではないがそれでも桜が綺麗だと言ってしまうのが人間の本質なのかな〜と思う。
すると後ろから俺の難しい顔を覗きながら誰かが話しかけてきた。
「何難しい顔してんのよ」
そう言いながら、村田美知子は俺の横にきた。
「何だ美知子か〜」
「美知子か〜じゃないでしょ!!」
「じゃあ何て言えばいいんだよ?」
「例えば〜美知子ちゃんだとか、あー愛しのみっちゃんとか色々」
「・・・(意味わかんね〜よ、だいたいみっちゃんって何だよ??)・・・」
「何?私に惚れちゃった?」
「は?誰がお前の事好きになんだよ!」
「あっそ!ところでさっき一人で何考えてたの?」
「それは・・・」
「幼馴染の私にくらい話しなさいよ!!」
「別にたいした事じゃねーよ」
俺がそう言った直後屋上の扉から先生の怒鳴り声が聞こえてきた。
「コラー!!何サボってるんだ!さっさと教室に戻れ!!!」
「は〜い」
そう言って美知子は屋上から出て行った。
俺も行くか。そう思い屋上から出た。階段を降りると前から誰かぶつかってきた。
「痛ってー、何だよ?」
「・・・・」
「・・・(いきなりぶつかってきて無言かよ)・・・」
「・・・・・」
そのまま謝りもせずそいつは立ち去って行った。この時はまだ柄の悪い同級生だなーとしか思ってなかったまさかこいつと一緒に変な事に巻き込まれるとも思ってなかった。
その時あいつが名札を落としていったんだ。
ここで初めて名前を知る事になる。
俺はなぜかその名札を読み上げてしまった。
「七死・・・・悟」
俺は七死に名札を返すために教室に戻った。