俺と真の初デート
時は、デートの当日である。
この日、冬ももう終わるというのに、珍しく雪がチラついていた。
だから、俺は早めに家を出て待ち合わせの場所に向かうことにした。
だが、そこにはすでにマコトがいたのだ…。
俺:「早いな・・・」 俺は恐る恐る声をかけてみる。
真:「いんや、たまたま欲しいもんがあっただけなんや・・・」
そう言って、持っていたカバンを可愛らしく振ってみせる。
そして、マコトはいきなり俺に質問をした。
真:「うちを誘ってくれるなんて、なんかあったん?」
それは今日の出来事について…。
だが、誤魔化すことも、我慢することも俺にはできなかった。
俺:「何かって??」
:「別に何もないけど?」
:「・・・ただ・・・ただ、今日は3月14日・・・」
:「俺はお前のことが好きだから誘っただけだよ・・・」
真:「ほんま・・・ホンマに言うとるん?」
:「なんで?なんでうちのことなんかを?」
マコトは少し戸惑いながら、そう言ってみせた。
俺:「だって、お前といると楽しいし、何より一生懸命なとこが好きなんだよ!」
俺は心の内をマコトに伝えたみた。
だが、そこでマコトは目を逸らしたのである。
それは照れているからいるからだろうか?
それとも、どう断わろうか、迷っているからだろうか?
だが、俺は時間をかけて待った。
すると、少しずつマコトが口を開き始めた。
真:「うちな・・・?」
:「好きな人がおんねん・・・」
:「せやけど、そいつはもうこの世には、、、」
:「この世にはいーへんのや・・・」
:「正直、うちも《一歩前に踏み出さんとアカン》と思ってんやけど、、、」
:「やっぱ、、、やっぱ、アカンのやわ・・・」
:「そいつのことが、どーしても忘れられへんのや・・・」
:「――――――――――」
:「―――別に・・・」
:「だからと言って、ケイのことが嫌いなわけやないで?」
:「面白いし、優しいし、ケイのことは好きなんやで?」
:「せやけど・・・っな?」
マコトは、そこで一筋の涙を流す。
雪が降る待ち合わせの場所。
道行く人々が、俺達のことを見つめてくる。
だが、俺はそんな人目なんて気にせず、行動を起こした。
俺:「つらいよな・・・」
その一言は、マコトの肩をそっと引き寄せて、抱きしめて言った言葉。
俺:「想う人が死んでしまうのは、とっても辛いよな・・・」
俺は、先ほどよりも強い口調で言った。
真:「せや・・・」 マコトが小さな声で、返事をする。
それに続けて、俺は言った。
俺:「だけど、お前が誰かを愛していても、俺の気持ちは変わらない・・・」
:「一歩を踏み出したいと思うなら、、、」
:「俺でもいいと思うなら、俺と付き合ってくれないか?」っと―――――。
久々に、1話1000文字超え。
なんだか、1話が長いと読むのはいいよね。
だけど、久々に執筆したから書き方が変わってる可能性があります。