誰かを真剣に想う恋の恐ろしさ
―――例え、自分が傷ついたとしても友達を護る。
俺は、そんな想いを持っているマコトのことを好きになった。
そう、、、俺は恋をしたのである。
だが、『好きだ!』という言葉がどうしても出てこない…。
だから《俺が告白する》のは、もう少し先の話ということになる。
和:「なになに?」
:「メンバー増えてんじゃん!!」
ナゴミは俺達に、そう言った。
・・・・・もちろん“隣にサトルを連れて”である。
真:「どーも!」
:「よろしゅうな! そがさん!!」
:「そして、同じくよろしゅうな! よしだくん!!」
マコトは2人と握手をした。
だが、ここで2人は自分の名前を知っていたマコトに驚きを見せる。
慧:「なっ、なんで俺達の名前を?」
そして、ここでマコトが答えた。
真:「なんでって言われても、同じクラスなんやからわかるって!」
:「うちなっ? 名前覚えるの得意なんよ!」
:「せやから・・・なっ? わかるやろ??」
それを聞いてナゴミは言った。
和:「なる・・・ほど・・・・・」
:「えと・・・ごめん・・・」
:「そっちの名前教えてくれる?」
真:「あかん!」
:「自分の自己紹介忘れとったわ!!」
:「まこと! 蒔田真や!」
:「よろしゅ・・・」
―――ここで、ナゴミがマコトの言葉を遮った。
和:「蒔田真だって!?」
:「ほんとに???」
真:「ホンマの事やろ?」
:「なんでわざわざ嘘言わんとかんねん!!」
:「自分、あほちゃうか?」
そんな感じでメンバーがまた1人増えた。
だが、家に帰った後も、俺の頭の中からマコトの顔が離れなかった。
そこで俺は“悟りを啓く”のである。
“これが恋という奴か・・・” っと―――。
俺はまともに恋というものをしたことがなかった。
恋というよりは、ただ何となく好きなだけで、誰かを真剣に想うということがなかったのだ。
だから、俺はこの時初めて、恋の恐ろしさを知ることになるのだった―――――。