世の中の事件
私が電話をすると、「いいよ」っとかおるちゃんは答えた。
『ごめんね・・・ごめんね・・・』 私は心の中で何度も謝った。
この約束は破れない…。
破ってしまうと地獄に堕ちてしまうのだから…。
それだけは、嫌だ。 絶対に嫌なんだ…。
だから、私はかおるちゃんを―――――。
私は遊ぶ用意をした。
まず、カバンの中に、果物包丁とロープ…。
それから、殴るもの…鈍器が必要だと考える。
しかし、鈍器を何にするかが迷った。
なかなか思い浮かばないし迷うだけ無駄だと思い、最終的におにぃちゃんの部屋にあった握りやすいハンマーをカバンの中にいれた。
そして、用意が終わると、私はテレビをつける。
『ニュース!ニュース!!』っと思いながら、私は大好きなニュースに番組を変える。
A:「え~」「本当にこれは酷いですね・・・」
:「この模式図から見てもわかるように、両肩に1本ずつと肘のあたりに2本ずつ刺さっていますね・・・」
:「これをやった犯人は、なぜこんな酷い殺し方をしたんでしょうかね?」
B:「相当な恨みを被害者に抱いていたとか?」
A:「そうとしか考えられませんよね・・・」
:「この前の“女子高生殺人事件”と言い、最近の世の中は物騒ですからね~」
B:「確かに、そうですね」
:「次はこのテレビを見ているあなたかもしれないし、話している私かもしれないし、はたまた誰とも知らない人かもしれないし、周りの友達とか家族かもしれません・・・」
:「なので、皆さんも夜道などには十分に気を付けてください!」
A・B:「それでは、また明日!!!」
ここで、ニュースが終わり、私は思う。
『あれから、どのチャンネルもあの事件のことばかり・・・』
『世の中は、たった1つの事件に流されすぎだ!!』
“私みたいな子供でも、世の中を乱すことができる―――”
私は、それが堪らなく嬉しく感じた。