ニュース速報
私は、“人殺し”という罪を洗い流すかのように、ゴシゴシとスポンジを擦りつけた。
罪が薄くなってきたと思えてきた頃、、、
ハサミという感覚が、私の手から無くなってきた頃、、、
私は体と髪を洗い流し、お風呂を出た。
4月という、決して寒くはない季節の中、私の体は少しだけ震えていた。
その体からは、モクモクと湯気だけが虚しく立ち上っていた。
5時37分、、、
私は体を拭いて、部屋に入った。
そして、まず始めにベッドに腰を掛け、それから、体を布団に包ませた。
正直、別に寒いわけではない。
ただ、心の中ではまだ、気持ち悪さが残っているから…。
時々、体が震えだすから…。
体が、、、心が落ち着いてきた頃、私は夕食を作った。
冷蔵庫にあったベーコンを焼いて、キャベツを切って、トマトのへたを取ったりして…。
私は皿に盛りつけた後に、テレビをつけた。
それは、6時45分。
夕方のニュースが終わる頃だった。
だが、私が起こした事件は、ニュース速報という形で、画面上にテロップで流れた。
“●●市■■区▲▲町 路上にて、女子高生の変死体発見。”と―――――。