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愛の言霊~THE STYX~  作者: 尖角
第四の視点 part2
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無様な音と共に

  女は覚悟を決めたのだろうか?


  泣き叫ぶのをやめ、力強く目を閉じる。


  “ブスッ” っと右肩に、ハサミが突き刺さる鈍い音がした。


  “ヴゥッ・・・” 何とも言えない音が、女の口から漏れる。


  『あぁ、なんて可愛い声なの?』


  そして、私はもう一度、天高く振りかざす。


  さらに、もう一度。 さらに、もう一度―――――。


























  最後に“グシャ”と、肉が音をたてた。


  それから、しばらく、私はその場に立ち尽くした。


  所謂、放心状態というやつだ。



  だが、そんな私の体に、雨が降り注ぎ始める。


  まるで、私の体に付いてしまった血を洗い流すかのように。


  『冷たい・・・』 私はそう思った。


  でも、それがまた、気持ちよくもあった。



  2つの死体から流れ出る血が、雨で薄まり道を一面赤く染める…。




  4月19日のことである。


  私は初めて、人を殺した。

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