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愛の言霊~THE STYX~  作者: 尖角
第四の視点 part2
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ハサミを片手に

  自転車に乗っている2人の女子高生のうち、私から見て左の方の…。


  私とすれ違う方の女の子の方に、私は目を付けた。



  可愛さは、中の上。


  特別に可愛いわけじゃない。


  それでも、殺す対象としては十分だった。


  だから、私はすれ違う瞬間に、タイヤの前輪部分を思いっきり蹴っ飛ばした。


  蹴られた女は、隣の女を巻き込みながら、“ガシャン”という音と共に倒れ込む。


  2人とも、「痛い」という声を上げるが、私には関係ない。


  そして、自転車を蹴られた(ひだりがわの)女は「何すんのよ!?」「ほんと、最近の子は!!」とあきれ気味に言う。


  私は(わら)った。 ニヤリと―――。


  だってあまりにも可笑しかったから、、、




  そこで、私の手の中には煌めく刃が1つあった。


  「何こいつ?キモチワルッ!!」 右側の女の子はそう言った。


  けれど、そんなの私には関係ない。


  だから、迷わず左の女の首にハサミを突き刺した。


  “プシュッー!!!” 辺りに勢いよく血が降り注ぐ。


  私の体にも、右の女の体にも血は降り注ぐ。


  悪魔は何のためらいもなく、“殺し”を実行した。


  迷わない精神…。それは、次の行動を起こすことを決める。






  刺された女は何が言いたいのか、必死に口を動かしている。


  だが、穴の開いた首から、“ヒューヒュー”と音が漏れるだけで、こちらには何も伝わらない。


  右の女は、涙を浮かべていた。


  それは、私の殺しへの恐怖からか、友達への恐怖なのかはわからないが、それは確かに浮かんでいた。


  口からは、「キャーーーー」と、いかにも女の子らしい声が漏れる。


  私は、そんな風に叫ぶ右の女に、じわじわと近づいて行く。


  『あぁ、足を引きずりながら逃げる様が何とも言えない・・・』


  しかし、怖くて足が、、、手がうまく動かせないのだろうか?


  もつれるばかりで、全然逃げることができていない。


  「アハハハハ!!!アハハ!!!!」 私は面白くって笑った。


  そして、今度は右の女にハサミを大きく振りかざした。

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