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愛の言霊~THE STYX~  作者: 尖角
第一の視点 part3
57/113

止まらないドキドキ

21時47分、、、


  ほたるが風呂から出てきて言う。


  「お風呂、ありがと・・・」


  「お湯が冷める前に入って・・・」と―――。


  それに続いて、オレは「わかった」とそっけなく言う。






  その理由は、とてつもなくドキドキしていたから。


  だって、好きな女の子が自分の家の風呂に入ってるんだぞ?


  そんなんで、ドキドキしない男なんて、男じゃねぇよ!!!


  そんなことが、理由だった。






  オレはそんな気持ちを隠しながら、「暇だったら洗濯頼めるか?」と言う。


  ほたるは一瞬、「え!?」と戸惑いを見せたけれど、「別にいいよ」と了承してくれた。


  オレは、その後、心の中で「ありがとう」と言いながら、服を脱いで風呂に入った。






  ほたるの後ということで、いつもと違う風呂になった。


  それは、ドキドキが止まらないのだ。


  『なぜだ!! 止まれよ!!止まれよ!!』


  そう、心で叫び続けることも虚しく、オレの心音は、湯につかっても大きくなることを止めようとはしなかった。

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